金融工学

現金:S&P500の最適比率が分かる早見表 (マートン問題と相対的リスク回避度で計算)

投稿日:2021年8月26日 更新日:




 

過去記事でS&P500に投資した際の最適比率を計算する方法を、マートンのポートフォリオ問題を用いて説明しました。

マートン・社畜の式:

S&P500の最適比率 = 1.75 / RRA

詳細は以下の通り。

(1) 投資家はリスク資産としてS&P500だけに投資する。

(2) 投資家は「確率50%で資産が2倍か、確率50%で資産がk%減るとき、あなたが許容できるkの値は?」というアンケートに答える。

(3) kの値を決めたら、下のグラフ (「ライフサイクル投資術」から抜粋)をもとにRRAを計算する。

(4) RRAを求めたらマートン・社畜の式に代入してS&P500の比率を計算する。

ステップ(3)で上のグラフから数値を読み取る必要があるのですが、別の記事では、効用関数を用いることでこのグラフを再現することができました。

つまりマートン・社畜の式とグラフ作成時の計算式を使えば、わざわざRRAを計算せずとも、資産減少割合kから直接S&P500の最適比率を計算することができます。

やってみようか ww

 

Sponsored Link



 

結果がコレ。グラフと早見表を作成しました。

ちなみにS&P500の最適比率が100%を超えているのはレバレッジをかけているときです。175%はリターンの中央値が最大になる最適比率。

私は現在資産の95%をリスク資産に投資してますが、早見表によるとリスクに晒してよい資産(50%の確率で資産2倍になる代わりに50%の確率で失ってもよいと考える資産の)資産の上限は約35%です。

また、36%の資産をリスクに晒してもよいと考えるときS&P500の最適比率は100%となります。つまり36%を越えればレバレッジをかけることになります。

 

関連記事:

マートン・社畜の式 (S&P500の最適比率 = 1.75 / RRA)

【衝撃】レバレッジはリターンの中央値を下げる【金融工学】

 

Twitterでブログ記事の更新通知を受け取れます:

 

参考文献:

 

Twitterでブログ記事の更新通知を受け取れます:

 

記事が役に立ったらクリックお願いします↓

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

-金融工学

執筆者:


  1. アバター dice play より:

    以前、最適レバレッジ倍率を導き出した記事を読んで、衝撃を受けたものです。このリスク許容度シリーズもたいへん興味深く読ませていただきました。

    このシリーズ初期の記事で、RRAを求めるグラフの横軸に「リスクに晒してもいい収入の上限」と書いてあり、その語感から、「手取り月収から生活費(家賃や食費など)を差し引いた、投資に回せる最大額」かと思って読み進めていました。「転職により許容できる最大減収額」だったとは。

    例えば、手取り月収20万円の人が毎月4万円(2割)を投資に回せるとしたら、早見表からS&P500の最適比率は46%と、ほぼ半々だから、2万円をS&P500インデックスファンドに投資、残りの2万円は定期預金に預け入れるのが最適、という解釈はありえるのでしょうか。

    • chandra11 chandra11 より:

      コメントありがとうございます。

      >例えば、手取り月収20万円の人が毎月4万円(2割)を投資に回せるとしたら、早見表からS&P500の最適比率は46%と、ほぼ半々だから、2万円をS&P500インデックスファンドに投資、残りの2万円は定期預金に預け入れるのが最適、という解釈はありえるのでしょうか。

      少し違います。
      手取り月収20万円の人が、月当たり支出が16万円だとします。すると残りの4万円をS&P500に投資するか預金するか選択することになります。
      その4万円のうちの20% (8000円)をリスクに晒しても良い (=最悪ゼロになってもいい)と考えるのなら、最適比率は46%になります。

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

暴落してもS&P500 2倍レバレッジはイイ感じなことを数字で説明する。幾何ブラウン運動+ジャンプ過程。

  過去記事で、暴落を取り入れた幾何ブラウン運動のシミュレーションをS&P500のレバなし、2倍レバ、3倍レバで行いました。 各ケースのシミュレーション結果をバラバラの記事で紹介した …

TECLとTQQQのレバレッジ3倍は高すぎるのか?最適レバと比較すると全然高くなかった。

  前回の記事ではS&P500の最適レバレッジが1.75倍であることを紹介しました。ポイントだけ再掲します。 (1) ポートフォリオにレバレッジをかけるとリスクとリターンが高くなる。 …

なぜ全てのリスク資産の時価総額加重平均が最適なポートフォリオなのか?その理由と理論的背景。

  数式がたくさん出てきます。興味ない方はトップページにエスケープしてください。   なぜ時価総額加重平均が最適なポートフォリオなのか? これは現代ポートフォリオ理論から導き出され …

リスクの時間分散効果というウソ。長期投資でリスクを低減できない理由。

  リスク資産は短期でもつよりも長期で持つ方がリスクが下がるという説明がされることがあります。これには色々議論があるようですが、私は間違いだと思っています。 長期投資でリスクが下がることを説 …

【結論】マートンのポートフォリオ問題で最適なリスク資産割合を計算する。

  前回の続きです。 マートンのポートフォリオ問題とは、「個人の期待生涯効用を最大にするように最適な消費と最適な資産の組み合わせを決定する」という問題です。 「期待生涯効用」が分かりにくいと …

チャンドラです。

都内在住の30代サラリーマンです。このブログではインデックス投資の利点、運用成績、運用シミュレーションや金融工学の記事を公開していきます。

自己紹介は:こちら

お問い合わせは:こちら


にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ