資産運用

住宅ローンを借りながら資産運用できるか?

投稿日:2024年6月8日 更新日:




 

家を買うときに住宅ローンを借りることが多いと思います。給与収入はなるべく繰り上げ返済のために回してローン残高を減らす方に使った方がいいですが、そうせずにあえてインデックス投資などの投資信託にまわすという選択肢もあります。

収入を繰り上げ返済に回す場合:ローン残高を減らせるが、資産は増えない。

収入を資産運用に回す場合:ローン残高は減らせないが、資産は増える。ただし減るリスクがある。

<前提条件>

・物件を6000万円で購入(価値は毎年1%で下がると仮定)

・住宅ローンの返済期間は35年。固定金利1.8%

・現在の金融資産は預金1000万円

・毎年給与から250万円をローン支払いにまわす。残った分は預金。

<比較>

(A)頭金なし。預金に1000万円残る

(B)頭金に500万円使う。預金に500万円残る

(C)頭金なし。預金に500万円、残り500万円を年利3%の投資信託で運用

<結果>

35年後ローン完済時の資産(物件価格+金融資産)を比較すると

(A) 6,163万円

(B) 6,329万円

(C) 7,086万円

ほぼ予想通りの結果になりましたが簡単にまとめると:

・頭金を多く入れるとローン完済時の総資産は増える。

・頭金の代わりに資産運用にまわすとローン完済時に総資産はさらに増える。

当たり前ですがリスク資産は価格変動するので必ずしも年利3%になるとは限りませんが、35年長期だとS&P500指数は年平均7%。今回やったケーススタディの3%はかなりコンサバと言えます。

 

参考:

投資せず家を買う vs 賃貸暮らし+積み立て投資

資産5000万円でタイに移住すると生きていけるか?

インデックス投資で資産が1億円を超えました。(投資6年目)

記事が役に立ったらクリックお願いします↓

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

-資産運用

執筆者:

関連記事

リスク (神々への反逆)ピーター・バーンスタインの書評。リスクマネジメントの歴史を理解できる良書。

  過去記事からの引用: インデックス投資を開始して2年半近くが経過しました。 投資を始めた当初は、投資関連の書籍やニュース記事を読むことで経済や金融に詳しくなることを資産運用の副次的な効果 …

逆イールドと景気後退とS&P500指数

  逆イールドの覚書。金利関係の本からの抜粋。 「アメリカの10年物国債利回りから2年物国債利回りを引いた金利差(イールドスプレッド)がプラスなら順イールド、マイナスなら逆イールド。(197 …

投資本買うより「ファイナンス理論入門」をすすめる理由。

  本屋で投資関係の本をさーっと立ち読みした中でも、冨島佑允氏のファイナンス理論入門はとびぬけた良書だと思ってます。ちなみに本書は購入済み。 とにかく知性が滲み出ています。数字の裏付けがない …

シャープレシオが最大になるのは効率的フロンティア曲線上の接点ポートフォリオ。

  前回の記事では、WealthNaviの資料をもとにエクセルのソルバーを使って効率的フロンティア曲線を作成しました。 効率的フロンティア曲線は、各リスクに対してリターンが最も高いポートフォ …

「下がったら買う」は報われない。(タイミング投資 VS ドルコスト平均)

  前回の続きです。 「下がったら買う」は意味あるか?を定量的に検証する。 投資信託を長期積立投資する際に、毎月定額積み立てるドルコスト平均と、株価が下がってから買う方法、どちらのリターンが …

 

都内在住JTC勤務の30代サラリーマンです。全資産の95%をインデックス投資で運用しています。2024年3月に1億円を突破。世界経済の継続的成長を願いS&P500とオルカンで運用中。NISAとiDeCoをフル活用。

お問い合わせは:こちら

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ