金融工学

S&P500の最適レバレッジは1.75倍。SPDRとSPXLを10:6で混ぜれば作れる。

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前回の記事でS&P500の最適レバレッジは1.75倍だと説明しました。レバレッジを大きくすればするほどリターン分布の中央値が大きくなりますが、ある閾値を境に中央値は下がります。その閾値が1.75倍だからです。

ではレバレッジが1.75倍となるポートフォリオはどうやって作るのよ?という話になります。S&P500に連動するETFにはSPDRがあります。そしてS&P500のレバレッジ3倍ETFにはSPXLがあります。この2つを混ぜればレバレッジ1.75倍を作ることができます。

ではその比率は???

結論からいうと、SPDRとSPXLの比率を10:6にすればS&P500のレバレッジ1.75倍のポートフォリオを作ることができます。下の図を参照。

 

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過去の実績からS&P500をリスク20%、リターン7%として話を進めます。するとSPDRはリスク20%、リターン7%となる。一方でレバレッジ3倍ETFのリスクとリターンはその3倍となります。そこでSPDRとSPXLのリスク・リターンをプロットしたのが上の図です。

そこでSPDRとSPXLを混ぜることを考えます。それぞれの割合を色々と変えて組んだポートフォリオのリスク・リターンはSPDRの点とSPXLの点を結んだ直線上にのります。なぜならSPDRとSPXLは全く同じ方向に動くので相関係数が+1.0だからです。(もし相関係数が+1.0未満の場合、直線ではなく曲線になります。この記事を参照)

あとはこの図をもとにレバレッジ1.75倍となる割合を求めると、高校で習う幾何学を使えば10:6となります。

というわけでまとめると、SPDRとSPXLの比率を10:6にすればS&P500のレバレッジ1.75倍のポートフォリオを作ることができます。

レバレッジ3倍のSPXLのみで運用するとリターンの平均値が高まるものの中央値は下がります。この傾向は投資期間が長いほど顕著になります。最適レバレッジである1.75倍で運用すれば平均値と中央値の両方を高めることができます。前回の記事で紹介済みですが、中央値の時間経過を示したグラフを再掲します。

 

関連記事:

【衝撃】レバレッジはリターンの中央値を下げる【現代ポートフォリオ理論】

米国S&P500の最適なレバレッジが1.75倍の理由。だからSPXLの3倍は高すぎる

 

 

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  1. アバター 牛乳 より:

    いつもタメになる記事をありがとうございます!
    大変数字にお強く定量的でユニークな記事ばかりで、雨後の筍のように湧いてくる、判をおしたような定性的な3流記事とは全然違っていつも感心しています。
    質問なのですが、米国株集中よりは全世界派なのですが、同様にETFの組みわせ等でなんとかかレバレッジ(予想リターンも変わるので倍率も変わってくると思いますが大体同じだとして)効かせられませんでしょうか?もしいいアイディアご存知でしたら伺いたいです。

    • chandra11 chandra11 より:

      コメントありがとうございます。

      まだ記事にはしていませんが全世界株の最適レバレッジは私の計算だと約2.5倍です。ETFの組み合わせはまだ思いついていないですね・・・
      組み合わせ方はこれから考えてみます。見つけたら記事にする、とさせてください。

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