資産運用 金融工学

WealthNaviのアルゴリズムを読むべし。現代ポートフォリオ理論に基づいてキッチリ分散。

投稿日:2021年1月12日 更新日:




 

資産運用をやってる人の中にはWealthNaviを利用している人も多いと思います。

WealthNaviは利用者のリスク許容度をもとに国際分散投資を自動でやってくれるサービスです。今現在で20万人以上が利用しているそうです。

私は利用していないとはいえ、どんな仕組みで資産運用してるのかな?と思って調べてみると、WealthNaviはちゃんとアルゴリズムを公開しているんですよ。

それを読んでみたんですが、これは凄く勉強になるな、と感じましたよ。記事のリンクはコレです。現代ポートフォリオ理論の良い教材でした。

WealthNaviを利用していなくてもとても参考になると思います。利用してるのに読んでいないのなら、丸投げ精神はやめて読んでみることをお勧めしますよ ww

 

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参考になる部分だけ一部紹介します。まずは資産をどのように配分するかを決めるところ。

次に、各資産クラスへの配分比率を決定します。具体的な比率の算出には、1990 年にノーベル賞を受賞したハリー・マーコビッツ氏が礎を築いた現代ポートフォリオ理論に基づき、平均分散法を用います。平均分散法では、各資産クラスの「期待リターン」と「リスク」および資産クラス間の「相関」を用いて、最適なポートフォリオを算出します。平均分散法の適用は、世界の基軸通貨である米ドルをベースに行っています。

各資産クラスのリターン、リスク、相関を使って配分を決めると書いていますね。しかも、それぞれの値まで書いてくれています。米国株はバンガードのVTIを使用。リスク・リターンを12.5%・7.2%としています。

上に挙げた各資産クラスをある割合で混ぜて最適なポートフォリオを決める。最適なポートフォリオとはつまり、同じリスクでも期待リターンが高いようなポートフォリオ。このようなポートフォリオの集合は「効率的有効フロンティア」と呼ばれる曲線で表せます。下の青い線のこと。

効率的有効フロンティア曲線は(やったことないけど)おそらくエクセルで計算できるものでしょう。WealthNaviが強みにしているのは、この曲線上のどの点をポートフォリオとすべきか?をリスク許容度診断で自動的に決められるようにしている点です。

診断では、「年齢」「年収」「金融資産」などを元にリスク許容度を5つのレベルに分類する。あとは各レベルを有効フロンティア曲線の点に割り当ててポートフォリオを決定。この割り当てで何か工夫しているようですが、ここは難しくてよく分かりませんでした。

 

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私はロボアドとかいらないだろ ww と思っていたんですが、WealthNaviのアルゴリズムを見るとしっかり作りこまれているなーと思いましたよ。まあ人の金を預かって運用するんだから作りこんで当たり前ですが ww 食わず嫌いはよくないですね。

ただ気になるのが手数料。預かり資産の1%。指数に連動する投信やETFが0.1%とかなので、それと比べてしまうと高い。でもシステムの維持費がかかるのは当然なので、感覚的に1%はまあまあ妥当な気がします。

結局は「どのアセットクラス (株、債券、金、不動産)をどの割合で混ぜるか?を理論に基づいてキッチリ決める、かつリバランスしてくれる」のがWealthNavi。

私は「米国S&P500とか全世界株式の投信かETFでいいんじゃない?債券なんて買わず現金でいいし。」という考えです。いやいや、もっと分散したい。しかもキッチリ。という方にはWealthNaviが合っていると思います。何をもって「キッチリ分散」かを理解したい人には、WealthNaviのアルゴリズムを熟読することをお勧めします。

 

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