資産運用

いつまでフルインベストメントを続けるか?

投稿日:2024年4月6日 更新日:




 

フルインベストメントの定義:「投資信託などリスク資産を運用する際に、現金など安全資産はほとんど持たずに、ポートフォリオにおけるリスク資産の割合を高い水準に維持すること

私の場合、ざっくり95%がインデックスファンド、残りが現金です。ほぼフルインベストメントといってよいレベルだと思いますが、いつまでもこの水準を継続するつもりはないです。

リスク資産の割合を決めるよくある方法は「100ー年齢」です。例えば30歳なら70%がリスク資産の割合の上限。この方法は分かりやすいメリットがあるとはいえ「どれだけリスクを取れるか?」という観点では少し物足りません。

過去の記事で紹介したマートン問題を使うと、許容できるリスクをもとにリスク資産を割合を計算できます。リスク資産をS&P500連動ファンドなら、1.75/RRA (Related Risk Aversion)で計算できます。RRAの詳細は過去記事を参照。

リスクに晒してもよい(資産が2倍になる確率と資産が1/2になる確率が50:50)の資産の上限を横軸、PFにおけるリスク資産 (S&P500)の割合を縦軸にとってプロットしたのが下図です。

例えばリスクに晒してもよい(資産が2倍になる確率と資産が1/2になる確率が50:50)リスク資産の割合が30%の場合、PFにおけるリスク資産の割合は約80%。つまり、全資産が1,000万円なら800万円をリスク資産で運用できるということです。ただし、50%の確率で800万円が1,600万円に倍増するか400万円に半減する可能性を受け入れる心構えが必要。

こう考えると、「100-年齢」の法則はあまり役にたたないように思えます。例えば年収が高く安定している場合、多額の相続が期待できる、などの場合は年齢に関係なく大きなリスクを取りやすいからです。

本題に戻ります。いつまでフルインベストを続けるか?

仮に「定年まで働き続け、生活費が手取りを超えない場合は、フルインベストを継続する」が正解になると思います。理由はリスク資産が半減しようが生活に影響がないからです。

とはいえ、勤務先が倒産する可能性だってあるわけで、そのような可能性があるなら当然リスク資産は減らすべきです。もし倒産してもすぐ転職できるスキルがあるなら、フルインベストメントは継続です。

こう考えると、収入を絶やさないスキルを身につけることがフルインベストメント継続の鍵になることが分かります。

 

参考:

インデックス投資で資産が1億円を超えました。(投資6年目)

現金:S&P500の最適比率が分かる早見表 (マートン問題と相対的リスク回避度で計算)

記事が役に立ったらクリックお願いします↓

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

-資産運用

執筆者:

関連記事

WealthNaviのアルゴリズムを読むべし。現代ポートフォリオ理論に基づいてキッチリ分散。

  資産運用をやってる人の中にはWealthNaviを利用している人も多いと思います。 WealthNaviは利用者のリスク許容度をもとに国際分散投資を自動でやってくれるサービスです。今現在 …

東京は住むところじゃない

  東京の中古マンション価格が1億円近くに上昇。一般人が買えるレベルではなくなっているのを受けて「もはや東京は住むところではない」という動画が面白かったので抜粋。 東京は平均年収が592万円 …

億り人が10年以内に資産2億円を目指す

  過去記事で紹介した通り、私は資産2億円を目指しています。理由は2億円あれば標準より2倍高い生活水準で生活して、40年後に破産する確率は低いからです。ただしS&P500に投資しなが …

高配当株かグロース株どちらに投資するかはIRRを比較するべし。

  読者様から質問を頂きました。どうもありがとうございます。 高配当銘柄に投資するか成長が見込めるグロース株に投資するか、どちらが大きなリターンを得ることができるとお考えでしょうか?理由も教 …

1億円投資しながら生活。支出はいくらまで増やせるか?

  1億円ある状態で支出をいくらまで増やせるかシミュレーションします。 前提条件は; ・初年度の金融資産は1億円 ・投資対象はS&P500 (リスク20%・リターン7%) ・毎年取り …

サラリーマンが全資産の95%をインデックスファンド(S&P500・オルカン)で運用中。2024年に億り人達成!ブログで様々な投資シミュレーションを紹介!

お問い合わせは:こちら

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ