資産運用

恐るべきS&P500投資「4%ルール」

投稿日:2024年9月21日 更新日:




 

過去記事で「4%ルール」を紹介しました。「4%ルール」のおさらいです。

・毎年、資産運用額の4%未満を生活費として切り崩していれば、30年以上が経過しても資産が尽きる確率は非常に低い。

・「4%」は、アメリカの一般的な株価の成長率(7%)から物価上昇率(3%)を差し引いて計算されたもの。要は投資で得られる利益の範囲内で生活を続ければ、半永久的に資産が目減りすることなく生活ができる。

・そして資産運用額の4%を1年間分の生活費として切り崩すということは、逆算すれば、元となる資産は1年間の支出の25倍が必要になる

・原文(Retirement Savings)では1926年~1995年の期間で毎年資産を4%引き出すと仮定し、30年間なら成功率 (資産が尽きず生き残る確率)は100%となっています。だから「4%ルール」。

「4%ルール」にはファンドの価格変動が考慮されていない点が気になっていました。ファンドがS&P500に連動すると仮定して価格変動を加味したモデルでシミュレーションすれば4%ルールの妥当性を検証できます。

過去記事で使った方法で検証します。まずは1億円ある状態で毎年400万円の資産を切り崩し、将来の資産中央値を算出します。S&P500のリスク(価格変動)は20%ですが、リスクを色々変えた結果もあわせて示します。

リスクが20%の場合(黄色)、毎年400万円 (1億円の4%)を切り崩しても資産はほぼ1億円を維持することが分かります。

面白いことにリスクが20%より小さい場合は資産は増加を続け、リスクが20%を超えると資産は大きく減少します。

おそらくたまたまですが、毎年4%を切り崩す場合において、リスク20%は資産増減の閾値となることが分かります。下の図を参照。

リスク20%のファンドに投資して4%取り崩しても資産はほぼ減らないということです。そのファンドがまさにS&P500連動ファンドということです。

4%ルール恐るべし。

 

関連記事:

インデックス投資で資産が1億円を超えました。(投資6年目)

6000万円で本当にFIREできるのか?「資産増加の実感」から「資産減少への焦り」へ。

記事が役に立ったらクリックお願いします↓

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

-資産運用

執筆者:

関連記事

1億円投資しながら生活。支出はいくらまで増やせるか?

  1億円ある状態で支出をいくらまで増やせるかシミュレーションします。 前提条件は; ・初年度の金融資産は1億円 ・投資対象はS&P500 (リスク20%・リターン7%) ・毎年取り …

投資本買うより「ファイナンス理論入門」をすすめる理由。

  本屋で投資関係の本をさーっと立ち読みした中でも、冨島佑允氏のファイナンス理論入門はとびぬけた良書だと思ってます。ちなみに本書は購入済み。 とにかく知性が滲み出ています。数字の裏付けがない …

「下がったら買う」は報われない。(タイミング投資 VS ドルコスト平均)

  前回の続きです。 「下がったら買う」は意味あるか?を定量的に検証する。 投資信託を長期積立投資する際に、毎月定額積み立てるドルコスト平均と、株価が下がってから買う方法、どちらのリターンが …

投資しながら2倍高い生活水準で暮らすのに必要な額

  過去記事では、1億円投資しながら都内で平均的な暮らしをするとどうなるか検証しました。 ・初年度の金融資産は1億円 ・投資対象はS&P500 (リスク20%・リターン7%) ・平均 …

積立投資は「投資金額の時間発展の総和」と捉えると分かりやすい。

  一括投資と積立投資の違いは何か? 前者は手持ちの資金を初年度に一括で投資すること。後者は手持ちの資金を数回に分けて投資することです。これだけ読んでもふ~んとしか思いません。では図示してみ …

サラリーマンが全資産の95%をインデックスファンド(S&P500・オルカン)で運用中。2024年に億り人達成!ブログで様々な投資シミュレーションを紹介!

お問い合わせは:こちら

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ