過去記事でS&P500のリターンの確率分布をグラフ化したものを紹介しました。
S&P500指数がリスク20%・リターン7%の幾何ブラウン運動に従うと仮定、その際のリターンの確率分布は下の通りです。
このグラフは言うまでもなく初年度に一括投資した際のリターンの分布の変化を示しています。
では毎年同じ金額を積み立て投資するとどうなるか?
積み立て投資とは、初年度に10万円投資し、次年度に10万円投資し、3年目に10万円投資し、・・・を繰り返していく方法。
20年間つみたて投資するとは、
(1) 1年目に投資した10万円は20年間市場に晒し、
(2) 2年目に投資した10万円は19年間市場に晒し、
・・・
(3) 20年目に投資した10万円は1年間市場に晒す。
というわけです。
これを考慮すると、20年間定額つみたて投資したリターンの確率分布は、上の確率分布の和をとったものだと捉えることが出来ます。
なぜならこう考えればよいから。
(1) 1年目に投資した分は20年後に青いカーブを描く。
・・・
(2) 11年目に投資した分は10年後に黄色いカーブを描く。
・・・
(3) 20年目に投資した分は1年後にオレンジのカーブを描く。
一般的に「一括投資より積立投資の方がリスクを低下させることができる」と言われます。
この定説に従えば、20年間投資するケースを考えると、積立投資ケースは一括投資ケース (上の青いカーブ)よりも分布の幅が狭いはずです。
というわけで積み立てケースの計算結果は次の記事で。
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