経済学者が絶賛した本だそうです。「DIE WITH ZERO ゼロで死ね。」
要は「年齢によって出来ることは限られるのだから、若いうちは節約ばっかりせずに若いうちにしかできないことにしっかり金を使え」ということ。
金を無駄にするのを恐れて機会を逃すのはナンセンスだ。金を浪費することより、人生を無駄にしてしまうことのほうが、はるかに大きな問題ではだいだろうか。・・・
つまり、時間と金を最大限に活かすためのカギは”タイミング”にある。人生の充実度を高めるのは、”そのときどきに相応しい経験”なのだ。時間と金という限りある資源を、いつ、何に使うか。この重要な決断を下すことで、私たちは豊かな人生を送れるのである。
うん、まあ・・・当たり前の事しか言ってないよね、という感想しかありません。。。全然目新しくないし。本当に経済学者が絶賛したのか??
確かに節約ばっかりして財布の紐が固い人間はたくさんいるでしょうが、そういう人は生活が苦しくて節約せざるをえないんじゃないんでしょうか?そんな人に節約やめて金使えと言ったところで響かないかと。
若い時にしかできないことに金を惜しみなく使えというのは賛成ですが、一方で年を取るにつれて金が必要になるのも事実でしょう。若い時は安い賃貸マンションに住んで自分の好きなことに金を使っていれば万事OKですが、家庭を持てば広い家も必要だし、家族全員の生活費が必要だし、教育費もかかる。
そう考えると、おそらく40半ば~50代前半が一番金がかかる時期ではないでしょうか?そう考えると、「若いうちから金使え」よりも「若いうちからインデックス投資やっとけ」の方がより現実に即した解決法でしょう。
過去記事で既出ですが、米国S&P500にコツコツ投資すればある程度資産を大きくできます。社会人1年目から毎月3万円を20年間積み立てれば積立額720万円に対して期待リターンは126%の1,630万円。この1番金が必要な時期に全額現金化するとしたら、利益にかかる税金20%を引いて1,448万円が手元に入るわけです。ちなみに元本割れ確率はほぼゼロ。
積立投資した分を全額現金化しないとしても、教育費などの大きな金がかかるぶんだけ現金化して、残りは老後用に置いておけばいいわけです。
要は「ここぞ!」というときは金を使えと、本書は言ってるわけですが、それだけじゃいくらなんでも内容が薄すぎる。私なら社会人スタート地点から米国S&P500か全世界株式に毎月3万円程度積み立てて、「ここぞ!」という出費が給料から出せない場合は、積み立てた分から取り崩すことを提案したい。
というわけで「DIE WITH ZERO」は私にとって目新しいことはありませんでしたが、「老後に必要な金の魔法の計算式」なんかはまあまあ参考になるかもしれませんね。
というか、「人生が豊かになりすぎる」ってなんだよ。。。稚拙なキャッチコピー。。。
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