そもそも株式投資の長期リターンはどのように決まるのか?
「ウォール街のランダム・ウォーカー」からの引用。
・非常に長い期間で見たときの株式投資の平均リターンは、二つの基本要因からもらたされる。「投資時点の配当利回り」と「将来の配当の期待成長率」
・年平均リターン= 投資時点の配当利回り+ 将来の配当の期待成長率
・株式を買って永久に保有し続ける投資家がいたとすると、その投資家にとっての一株の価値は、将来期待できる配当の割引現在価値を合計したもの。つまり、投資家は、企業の所有権を一単位購入して年々増大する配当を受け取ることを期待する。
・たとえその企業が現在は少ししか配当せず、利益の大部分を内部留保し事業に再投資するとしても、投資家は将来その再投資分が高い配当成長をもたらすと期待する。
・たとえば1926~2010年にかけて、株式投資の年平均リターンは約9.8%だった。出発点の1926年の配当利回りは約5%であり、その後85年間の1株当たり利益、配当の平均成長率も約5%であった。この2つの合計は、実際に実現した平均リターンに近いものになっている。
もう少し具体例な言葉で書かれているのがトウシルの記事。
株式会社の仕組みも同じです。利益から税金、株主への配当金を払った後のお金は手元に残ります。そのお金を使ってまた新しい設備や人を雇って、前年同期比での売り上げ増を目指していきます。前の年の利益を内部に溜め込み、そのお金を使って前年以上の利益を得ようとするわけです。利息を元本に組み込み、利息+元本にまた利息がつく複利の仕組みと同じですね。
このサイクルがうまく回れば、起業→営業→売上げ→利益→株主への配当→内部留保の増加→設備投資・社員教育→売り上げ増となります。つまり、株式会社は『複利』でお金が増えていく、『複利マシーン』としての側面を持つのです。この株式会社=複利マシーンという考え方は、長期投資をする上で重要になります」
引用:トウシル
当たり前かもしれませんが、「ガンガン売って、利益を出して配当を出すか、今配当出さなくても将来大きな配当を出すと期待できる」企業の株価は長期的に上昇するというわけです。
そういう有望企業だけを上手く見つけ出して高リターンを狙うのが個別株投資、そんな企業は時代毎に変わるし見つけるのが難しいから指数連動型ファンドを買っておけばエエやんというのがインデックス投資、と考えればいい気がします。
ちなみに過去記事ではS&P500の長期リターンを幾何ブラウン運動で見積もっていますが、株価指数が長期的に上昇するという期待がドリフト項です。S&P500なら7%。
幾何ブラウン運動の説明はこの記事を参照。少しマニアックですが。。。
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