SPY (S&P500指数)とSPYD (S&P500高配当指数)のパフォーマンスを比較するためによくやるのが過去チャートの比較。
例えばコレ。過去5年のパフォーマンスを比較したもの。SPYが圧勝。
次のチャートは過去3か月のパフォーマンスを比較したもの。SPYDの勝ち。
2つだけ紹介しましたが、切り取る時期や期間によってSPYが優ったりSPYDが優ったり、となるわけです。
私が言いたいのは、過去のある期間のチャートを切り取ってSPYが良いだのSPYDが良いだのと分析して何の意味があんの?ってこと。
過去記事でも解説したように株価の変動は下のようにモデル化できます。つまり、変動はドリフト項 (一定方向の動き)とウィーナー過程(ランダムな動き)の和。
ある一時期を切り取ってパフォーマンスを比較しても意味ない理由は、この式のウィーナー過程(ランダム変動)にあります。
ランダムな変動は過去の履歴に依存しません。例えば2000年~2001年に株価が10%上昇したらかといって、それが2021年~2022年のパフォーマンスに何の影響もないということ。
例えばA君とB君がコインの表裏を当てるゲームをひたすら繰り返すとします。100回目と101回目にA君が勝利したからといって、102回目もA君が勝つ、なんて言えないでしょう。
だってコインの表が出るか裏が出るかは完全にランダムで過去の結果に依存しないんだから。
ではSPYとSPYDを何の指標で比較すべきか?私の意見では (1) リスク・リターンの比較 (2) 適切に分散されているか? です。
それは次回に紹介します。
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