長期的に見れば継続して上昇しているのが米国株価指数S&P500。
このグラフだけ見ても年率のリターンがどれくらいか、リターンがどのように推移してきたかは見えない。リターンの変化を図解してみました。
1957年以降のリターンをヒストグラムにしたのが下の図です。プラスは47回でマイナスは17回。
1957年以降のある30年間だけに注目するとリターンがプラスだったのが21~23回です。つまりリターンがプラスだった年はマイナスだった年の約3倍。つまり4年のうち約3年はプラスのリターンになるということ。
下の図は年のリターンとリターンの増加をプロットしたもの。例えば1990年の場合、リターンは-7%で2000年のリターンは26%なので33%増加しているから、2000年を表す点は(-7%, 33%)。
この散布図は4つの領域に分かれます。
Aにある点:リターンがプラスで翌年のリターンはさらに増加
Bにある点:リターンがマイナスで翌年のリターンは増加
Cにある点:リターンがマイナスで翌年のリターンはさらに減少
Dにある点:リターンがプラスで翌年のリターンは減少
では実際にどの領域に点が多く分布しているかというと、
D > A ≒ B > C
領域Dに多くの点が分布するということは、リターンがプラスなら翌年のリターンは減少する可能性が高いということ。
領域Cに分布する点が少ないということは、リターンがマイナスなら翌年のリターンは増加する可能性が高いということ。
数年間分の点の推移を示したのが矢印です。年によって領域A, B, Dを行ったり来たりしています。リターンは上がっては下がり、下がっては上がるを繰り返していることが分かります。化学のルシャトリエの原理に似ていますね。
リターンが20%を超えると翌年のリターンは下がる傾向にあり、リターンが20%未満であれば翌年のリターンが増えるか減るかは五分五分。一方でリターンがマイナスであれば翌年のリターンは高い確率で増加する。この傾向は使えそうです。
2019年のリターンは30%。過去の傾向に従えば今年2020年のリターンは下がるでしょう。グラフを見てウーンと考えた結果、20%リターンが減るとして2020年のリターンは10%ぐらいではないでしょうか。年末にこの記事を読み返して当たっているかどうか確認したいと思います ww
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