金融工学

S&P500の過去リターンをヒストグラムで見る。非対称なグラフが示す成長性。

投稿日:2021年3月24日 更新日:




 

過去記事でS&P500の年平均リターンは7%だと紹介しました。1928年~2020年の期間で365日間のリターンをヒストグラムにして算出した結果です。詳細は過去記事参照:

米国S&P500を平均リターン7%・リスク20%の幾何ブラウン運動でモデル化する理由

株価変動は幾何ブラウン運動でモデル化できます。詳細は過去記事参照:

株価はどう動くか?幾何ブラウン運動の株価変動モデルを説明します。

下は過去記事で掲載したグラフ。リターンの分布は時間が経過すればするほど平坦になっていきます。そしてリターンがプラスの方向(つまり右側)により広がっていきます。理由はモデルの式に株価上昇傾向(ドリフト項)が存在するからです。

では実際に過去のデータはこのような傾向を示すのか?つまり時間が経過するほどリターンの分布はプラス方向に立ち上がるのか?というのを見てみます。

 

Sponsored Link



 

立ち上がった ww

下のグラフはリターンを1年、5年、10年、20年間隔で計算してヒストグラムにしたものです。1年のリターンの平均は7年。ここから期間増やせば増やすほど、右側に伸びていきます。

幾何ブラウン運動のシュミレーション結果と比較しても形はかなり似ています。

注目すべきはリターンが0%のオレンジの線です。オレンジ線より右側にあればリターンがプラス。時間が経過するほど、右側にシフトする度数が多いことが分かります。

例えば期間を20年にすればリターンがマイナス、つまり元本割れ確率はほぼゼロです。

ちなみにヒストグラムって便利なんですよ。これを使えばあるリターンを出した回数とか、ある値以上のリターンを出した回数を計算することができます。

例えば、0%を下回る回数をサンプル数で割れば元本割れした割合を計算することができます。過去の傾向が未来にも適用できるとすれば、その割合はそのまま未来の元本割れ確率とみなせることが分かります。

このデータから求めた元本割れ確率は別記事で紹介します。

 

関連記事:

「損失回避の法則」に従えば投資はリスクより元本割れ確率で議論した方が分かりやすい

投資でシャープレシオ単体を使うことに意味はない。リスクと組み合わせて元本割れ確率を分析する。

 

記事が役に立ったらクリックお願いします↓

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

-金融工学

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

僕はかけましぇん。S&P500にレバレッジはかけましぇんから!怖いから!リターン減るから ww

  株価がウナギ登りの状況を見るとレバレッジをかけたくなります。 でもね、僕はレバレッジをかけましぇ~ん ww レバレッジは、怖いですから!3倍とか高すぎですから!あなたが破滅してほしくない …

なぜ全てのリスク資産の時価総額加重平均が最適なポートフォリオなのか?その理由と理論的背景。

  数式がたくさん出てきます。興味ない方はトップページにエスケープしてください。   なぜ時価総額加重平均が最適なポートフォリオなのか? これは現代ポートフォリオ理論から導き出され …

「安全在庫」を適用して全力投資する私が手元に必要な現金を計算した結果 ww

  前回からの続きです。 例えば工場でネジを製作するとして、毎月平均10万本売れるとします。じゃあネジ10万本分の材料を在庫でもっておけばよい、とはなりませんよね。だって、ネジが売れる量は毎 …

フルインベストメントするときに最低限手元に残すべき現金の計算方法。「安全在庫」を応用する。

  私は資産の95%をインデックスファンドに投資しています。正直5%の現金を手元に残しているのは適当です。 実は過去記事で3か月あればよいのでは?という記事を書いたのですが、正直なところ定量 …

リスクの時間分散効果というウソ。長期投資でリスクを低減できない理由。

  リスク資産は短期でもつよりも長期で持つ方がリスクが下がるという説明がされることがあります。これには色々議論があるようですが、私は間違いだと思っています。 長期投資でリスクが下がることを説 …


チャンドラです。

都内在住の30代前半サラリーマンです。このブログではインデックス投資の利点、運用成績、運用シミュレーションや金融工学の記事を公開していきます。

メディアインタビュー記事:こちら

投資運用成績は:こちら

投資を始めた理由は:こちら

お問い合わせは:こちら


にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ