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勝ち組米国株に集中するとS&P500は暴落しやすくなるか?

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2020年ごろのネット記事でS&P500の上位5銘柄の時価総額が20%を超えたのを危惧する記事がありました。(引用)

Goldman said that sharp declines in market breadth had often signaled large market drawdowns in the past.

“For example, in addition to the Tech Bubble, breadth narrowed ahead of the recessions in 1990 and 2008 and the economic slowdowns of 2011 and 2016,” the team said. “Historically, sharply narrowing breadth has signaled below-average one month, 3 month, 6 month S&P 500 returns as well as larger than average prospective drawdowns.”

GSによると、一部の銘柄への急速な集中 (英語だとmarket breadth)は暴落の兆候になるようです。ちなみ2000年のインターネットバブルでは一気に18%まで上昇しましたが、その後株価は暴落しています。

最新 (2023年3月)時点のデータは別のレポートにあったので下に掲載。

引用:yardeni.com

25%に達したあと、2022年に20%以下に急落したのが分かります。ちなみに同じ時期にS&P500は4,725から3,500ポイントまで急落しました。

「トップ5の銘柄が指数全体に占める割合」の推移を観察するという視点はなかなか面白いなと思いました。緩やかに上昇するのはともかく、「急激に上昇するのは不自然」と考えれば、暴落の兆候を示すインディケーターとして使えるかもしれません。

 

参考記事:

GAFAMを除いたS&P495のパフォーマンス

バンガード社「今後10年の米国株リターンは6%くらい」

 

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