
日本人ほど個人主義で損得勘定な民族は他にいない。
橘玲氏の「(日本人)」は面白い結論を提示してくれます。
日本人が損得勘定である根拠として本書は世界価値観調査の結果を引用しています。下のイングルハートの価値マップマップで上に位置する国ほど伝統的な価値よりも世俗的な価値に重きを置く。つまり伝統よりも損得勘定の意識が強いということ。マップで右に位置する国ほど自己表現価値に重きを置く。つまり「自分らしくある」意識が強いということ。
これを見ると日本人は損得勘定が世界最高レベルに高く、「自分らしくありたい」という気持ちも上位1/3のレベルで高いということが分かります。
引用:(日本人)
日本人はむかしから。「世間」が大嫌いだった。だからこそ、「お上」に面従腹背しつつ、個人の欲望を抑圧する「権威」をはげしく嫌悪したのだ。
日本人は、御利益のある神と自分の得になる権威しか認めない。人々の価値は、支配者の交代や、いわんや教育などでは何も変わらない。日本人は有史以来、世間のしがらみに搦めとられながらも、現世を楽しく生きることがすべてだと考えてきたのだ。
これと同じことを述べた小説を読んだことがあるんですよね。それは遠藤周作の「沈黙」。
キリスト教の弾圧が吹き荒れる江戸時代。日本の長崎に潜入したポルトガル人宣教師の運命を描いた小説。長崎奉行所に捕縛された主人公の宣教師ロドリゴは、先に日本に潜入して捕縛され棄教したフェレイラと日本で再会。師であるフェレイラはロドリゴに衝撃の事実を告げる。確かこんな内容でした。
「日本ではキリスト教は決して根付かない。根付いたと思いきやいつの間にか本来のキリスト教とは全く別のものとなってしまう。日本という土壌はキリスト教の根を腐らせるのだ。それは日本人が現世利益しか求めない民族だからだ・・・」
伝統的な価値観を否定し、損得勘定で物事を考える日本人。そんな日本人は人とのつながりなんて、実は大嫌いだと本書は指摘してます。
地縁のしがらみが大嫌いな日本人。地元のしがらみから逃れて都会に出稼ぎに出てきたものの、今度は帰属する共同体を求める。人は社会的な動物でなんらかの共同体に所属していないと生きていけないから。その共同体とは「会社」。ただし会社は人を拘束する。今度はその会社を憎む。
雇用の流動性が低いにもかかわらず、会社が嫌いなサラリーマンの割合が世界最高レベルな理由はここにあるんですよ。
日本のサラリーマンはアメリカの労働者よりもいまの職場が嫌いで、会社への忠誠心が低く、「もういちどやり直せるならこの会社には絶対に入りたくない」と答える。こうした結果は、私たちの誰もが抱いている、学校や会社へのアンビヴァレントな感情をよく表している。日本人はイエを求め、イエを憎んでいるのだ。
日本人はアメリカ人に比べて自己主張が苦手だと言われている。実はそれは間違いで、日本人は自分が何をやってもいい状況だと分かれば、アメリカ人と同様に自己主張すると本書は紹介しています。アメリカ人が自己主張が強いのは、自己主張をしないとアメリカ社会で生きていけないから。日本人の自己主張が弱いのは、自己主張が強いと日本社会でロクなことがないから。でも自己主張が許される匿名空間では言いたい放題。匿名空間で罵詈雑言が飛び交い、警察気取りでクレームしまくる人が多いのも頷けますね。
世界一損得勘定で合理性に価値を置く日本人。ではその合理性を発揮して経済的に豊かになっているかというと実際はその逆。アメリカには置き去りにされ、新興国には追い付かれている始末 ww
地元のしがらみは大嫌い。所属する会社も大嫌い。自分をコントロールする権威が大嫌いで自分らしく生きることが一番大切。人前で自己主張するとロクなことがないので黙っているけど、匿名空間では言いたい放題。文字に起こすとなんてダサい民族なんだろうと悲しくもなりますが、あながち間違いではないような気がしてきますね ww
損得勘定?エエヤンと思う方はこちら↓
実は私、最近まで全然解らなかったんですが会社が好きじゃないかもです(微妙って処)
投資で稼げる額が仕事を上回ってくると魅力に欠けるエサには気持ちが揺れない。
仕事が大嫌い。って訳じゃ無いけど業務に対して必死に成る必然性が無い。
クビに成らない程度に頑張りまっさ。と思うけどコレは言わない(隠蔽する自己主張)
何故なら給与収入より投資の方がワリが良い(損得勘定)
けどソレを社長達には言わないし言って説得する必要も無いし労力の無駄(隠蔽する自己主張と損得勘定)
じゃあ辞めるか?と言うと暇に成るし続けてたら金になるし言わない。(損得勘定)
此処じゃ匿名だから言う(そのまんま)
う~む。素晴らしい程に日本人だ。
そしてコレを変える気も起きない。忍耐とか嫌いだし。www
コレも他人に言えない自己主張ですよね。w
コメントどうもありがとうございます。
完全に損得勘定な日本人ですね ww
現代だけだと思ったら昔からずっとそうだったのか
たしかに国民性がそんなに簡単に変わるとも思えんし
長い物に巻かれろかーださいなあ
コメントどうもありがとうございます。
>昔からずっとそうだったのか
本には仏教が導入された時代から損得勘定だったと書いていますね。修行して悟りを得て仏になるのではなく、修行しなくても死んだら仏になれるというショートカット。仏の世界へ入るために金で戒名を買って仏の弟子に仲間入り。坊さんも戒名を売って現金をゲット。もはや何があるべき姿なのか分かりませんね。カオス ww