「スタバではグランデを買え」という本からの抜粋。
「携帯電話の料金はなぜ、やたらに複雑なのか?」という章があるのですが、ここに書いてることはナカナカ面白いですよ。
私が嫌いな広告、「安い」とか「ゼロ円」などのエエことばっかり強調した、携帯料金の広告が、なぜあんなに複雑なのか?についてです。
消費者にとって不利な情報、しかし、だからこそ内番重要な情報が、広告やパンフレットなどで、とても読みにくい文字で、また理解しにくい文章で書かれているとしたら、その企業は、消費者をテストしているのです。
細かな文字をすべて読み、きちんと理解できた消費者は、テストに合格し、やすい料金 (価格)での利用 (購入)ができます。他方、細かな文字を読み飛ばしたり、文章をきちんと理解できなかった消費者は、テストに不合格となり、高い料金 (価格)を取られてしまいます。
こういった広告を出す企業は、大切な情報をできるだけ読みにくくすることで、消費者の情報コストを高めているのです。知識や判断力が高い人であっても、忙しいから面倒な文章を読む時間を節約したいと思っているような人には、できるだけ高い料金 (価格)を支払ってもらいたいからです。
広告やパンフレットは、あなたが賢い消費者であるか、賢くない消費者であるかを、企業側が見定めるために用意された「消費者能力テスト」であると認識すれば、広告やパンフレットの読み方も変わってくるでしょう。注意深く読まない消費者は、割高な料金や価格を支払うことになりやすいという意味で、損をする危険性が高いのです。
スタバではグランデを買え! 価格と生活の経済学 [ 吉本佳生 ]
ポイントは「情報コスト」という考え方。携帯料金プランなら、複数あるプランの情報を集めて、整理して、自分に合ったプランを選ぶ。この手間と時間のコストが「情報コスト」。
携帯電話会社からすれば、消費者に色々なプランを提供しているんだから、消費者は自分でちゃんと計約内容を読んで、理解して、自分で選びなさいよってことなんです。
多数の相手に通話し放題したい人もいるし、家族間だけ通話したい人もいるし、通話はせずにネットだけ使い放題したい人もいる。人によって欲しいサービスは違うんだから、消費者は情報コストを払ってちゃんと調べろ、と。それが企業側の論理。
そこで情報コストを払うのが嫌 (文字を読むのが面倒くさい)な人は、店員が薦めるプランを鵜呑みにして加入する。実はそれが割高なわけですが ww
まあ、最近は料金プランも以前に比べてシンプルになってきてると思いますが、Wifiとか保険の料金プランとかいまだにヒドい印象ですね。
テストは学校が学生に課すものだけじゃない。
大人になっても、立場が消費者なら企業からテストされる、と覚えておいた方がいいですね ww
ちなみに「テスト=試験」は中国語で「考試 (kaoshi)」。
頭を使って考えているかを試すのがテスト。頭を使わないなら不合格ですね ww
参考:
スタバではグランデを買え! 価格と生活の経済学 [ 吉本佳生 ]
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