チャンドラです。
私の会社には社員寮があります。実家が他県にある若手社員であればだれでも入ることができる寮で、朝食と夕食を格安で食べることができるしちょっとした談話室もあります。自分で家を借りて家賃を払うと負担が大きいため、このような寮制度は非常にありがたい制度です。
ところがこんなにありがたい制度であるにも関わらず、寮は古くて汚いから住みたくないと言って寮から出ていく社員もいます。寮から出ても家賃補助は出ないのですが、たとえ高い家賃を自腹で払ったとしても新しくて清潔な部屋に移り住む人が少なくないのです。寮は確かに古いのですが、毎日管理人さんが掃除をしてくれるし郵便や宅配便も受け取ってくれます。個人的には快適な寮だと思っていましたが、出ていった人と話すと「汚いから嫌だ、もっとプライベートが欲しい」とのこと。自分とは感覚が違うんだなーと思いました。
苦労自慢ではありませんが、私が大学と大学院に通っていたころは6畳の部屋に4人で住んでいました。お金がなくて部屋を借りられなかったのですが、寮なら月数千円で住めたからです。
部屋には2段ベッドが2つと机が2つで自分のプライベートスペースは机だけでした。トイレと炊事場とシャワールームは共用で部屋の外でした。しかもエアコンがなかったので、夏は扇風機だけで過ごし、冬は湯たんぽで過ごしていました。建物自体がボロボロだったので、ドアも窓も隙間だらけでいつでも隙間風が入ってきました。冬はあまりに寒いので電気ストーブを買って使っていましたが、部屋が狭すぎて干しているタオルや服がストーブにかかって火事になりかけたことがあったので断念しました。住んでいる人も色々で、学費を稼ぎながら苦学している学生や、大学院で研究したいけどバイトする暇がない学生、中国人留学生、留年しまくっている学生、色々な人と同じ部屋で過ごしました。このような生活を6年間続けたのです。
こういう暮らしをしていたので、住む場所が多少汚くても我慢できるようになりました。加えて多少部屋が暑かったり寒かったりしても耐えられるようになりました。自分のお金で部屋を借りているのなら別としても、誰かから与えられた環境が多少不自由でも我慢できるようになったのです。
そして人との付き合い方も学ぶことができました。私の同居人たちは皆個性的で、自称アスペルガー症候群で人付き合いが苦手な人や、人前で平気な顔をして屁をする(しかも超臭い)人や、勉強しすぎて鬱病になってしまった人がいました。そのような人たちにイライラすることも多かったですが、数年以上同じ部屋で過ごすには干渉しすぎない適度な距離感が必要だと悟り、実践してきたので、彼らと大きなもめ事を起こさずなんとか6年間過ごすことができました。
私が学生時代の生活環境はどん底でした。でもそのおかげで「耐える」力を身に付けることができたと思っています。社会人になって節約に励んだ結果、6年で2000万円貯めることができました。社会に出ると色々誘惑が多いですが、質素倹約に努めることができたのは、学生時代に「耐える」訓練をしてきたからだと思っています。
楽な生活ではなかったですが、あの頃があってよかったと思っています。
それでは。
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