前回の続き:
10年間レバレッジ3倍かけると:
元本割れ確率は45%でトップ。
リターンが3倍を超える確率はリターン2倍よりも劣る。
意外ですね。せっかく3倍レバレッジかけたのに元本割れ確率は激増してます。そして悲惨なことに3倍超える確率はレバレッジなしと変わらないんです。
これはあくまで10年間レバレッジをかけたときの話。短期なら2倍レバレッジよりも3倍レバレッジの方が良いのでは?
ということで検証結果です。
期間は1年後、3年後、5年後、7年後。各期間の元本割れ確率、リターン2倍を超える確率、リターン3倍を超える確率を見てみます。
元本割れ確率:
L=3のとき元本割れ確率はほとんど減っていない。
リターン2倍を超える確率:
期間1~5年でL=3が有利。7年目にL=2が逆転。L=2の2倍越え確率は40%。
リターン3倍を超える確率:
期間1~7年でL=3が有利。ただし7年目のL=2とL=3の確率は数%の差。しかも25%程度しかない。
というわけでまとめると:
元本割れ確率:L=3だと7年間でほぼ変わらず45%~50%程度。
リターン2倍を超える確率:7年目でL=2がL=3を逆転して約40%。
リターン3倍を超える確率:7年目でL=3が一番高いが、L=2と僅差。絶対値は25%。
私の懸念は3倍レバレッジで元本割れ確率が時間がたっても下がりにくいこと。これが3倍レバレッジを危険だと思う理由です。
そこでリスクをとって高いリターンを狙っても、リターン2倍超える確率は7年後にレバレッジ2倍に負けます。リターン3倍超える確率は7年後にレバレッジ2倍とそれほど変わりません。
確かに1~5年間なら2倍レバレッジよりも高いリターンを得る確率は高いですが、高い元本割れ確率というリスクを犯してまでやることか?と思ってしまいます。
総合的に考えるとレバレッジを3倍かけるメリットを感じません。やるなら2倍だな ww
参考:
金融工学入門 第2版 [ デーヴィド・G.ルーエンバーガー ]
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