SMHという半導体企業の株価に連動するETFがあります。TSMC、エヌビディアなど今をときめく優良銘柄で構成されています。株価の推移を見るとえげつないほど上昇していることが分かります。
一方で鉄鋼関連の企業の株価に連動するSLXというETFもあります。構成銘柄をみると、リオ・ティント、アルセロール・ミタルくらいしか知らなかったのですが、株価は全然冴えない。2008年の最高値を超えていません。
ご存知のように製鉄業は過去に時代の花形でした。「鉄は国家なり」と言われたように新日本製鐵の業績はイケイケで、過去に世界時価総額ランキングの上位に位置していた気がします。
日本の製鉄業が存在感を示す前は米国の製鉄業が世界に君臨していました。私は大学で鉄の精錬プロセスの講義を受けたことがあるのですが、強くて加工しやすい鉄を大量生産するためのプロセスは奥が深く、科学的基礎のほとんどが米国のUSスチールの研究者たちによって確立されたと教わりました。
USスチールの研究レベルは世界最高峰で、鉄鋼の基礎研究によって黄金時代が築かれたそうです。でも今やUSスチールにかつての存在感はありません。
周りを見渡すと、建物、車、鉄道、鉄はどこにでも使われています。まだまだ需要はあるでしょう。でもあまりにも当たり前すぎる材料だし、新興国でも生産できるようになったため、鉄鋼業が寵児であった時代は終わってしまいました。
製鉄ってローテクっぽく見えますけど奥が深いんですよ。元素成分とか温度を間違えればフニャフニャの鉄になってしまいます。狙った成分・強度・形状の鉄を大量生産するのって、高度な技術が必要なんです。
今は半導体がノリノリです。あらゆる場所でAIやら5Gやらスマートホームやらで、あらゆる場所にセンサーや通信機器をつけるということで、需要が激増しているからです。でも需要が期待できるからと言って爆上げし続けるってホントかよって思いませんか ww
鉄なしに家も機械も工場も作れません。人口が増えれば増えるほど鉄の需要も増える。クリーンエネルギーが流行りですが、風力発電のタービンにしろ水素貯蔵装置にしろ鉄は使いまくっているんです。でも製鉄業って今や全然爆上げしてないですよね。
その時ノリノリだった産業が永遠に繁栄し続けることはない、と感じます。製鉄業を見てると。
私なら半導体ETFなんて買わない ww ブームになったセクターはそのうち凋落します。歴史は繰り返します。製鉄業を見れば明らかです。
補足すると私は流行りのクリーンエネルギーETF (ICLN, QCLNとか)も絶対買いません ww 絶対に ww
世界的に再生可能エネルギー普及が加速するのは理解できますが、関連企業は本当に大きな利益出せるの??と疑問です。公共性が強い発電業者がガンガン利益出すとは思えないし、太陽光パネルなんて、今後は大激戦で価格競争になるのでは?
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