ハイテクとか半導体とかエネルギーに特化したETFはたくさんあります。ハイテクのETFならVTF (バンガード情報技術セクター)が有名です。
S&P500に連動する市場インデックスではなく、わざわざ特定のセクターETFを選んで投資するとすれば、それは市場平均より高いリターンを得るのが目的でしょう。
では、特定のセクターETFに投資して市場平均より高いリターンを出せるのか?下の表は各年度の各セクターの順位を示したもの。
Source: novelinvestor.com
最近ノリノリの情報技術セクターの推移を矢印で見やすくしたのが下の図。リターンがS&P500を上回った年度が多いです。特に2017年以降の成績が抜群に良い。
ところで公益事業セクター。いかにも冴えないセクターっぽい気がします。でも順位をみると実はトップ3に5回も入っています。成長性なんかなさそうに見えますが、意外にも成績は良いです。
図示はしていませんが、一般消費財やヘルスケアがトップ3に入った回数も多い。
何が言いたいかというと、ある特定のセクターのリターンがずーーーっと大きいわけではなくて、年度によって高いリターンのセクターは変わるということです。金が流れ込むセクターは毎年変わるってことですね。
確かに最近の情報技術セクターの強さは魅力的なんですが、では情報技術だけに一括投資できるのかというと踏ん切りがつきません。
なんとなくとは言いましたが、私には「特定のシステムに金 (富)が流れ続けることはない」という考えが根底にあります。システムとは、個人・組織・業界・国家です。
そう思う理由をハッキリと言うのは難しいのですが、国家・企業興亡の歴史とか、複雑系システムとか、はたまた仏教の諸行無常的な観点からみると、金はある時期に特定の分野に集中しては、他に移り・・・を繰り返すと思うんです。生生流転的な。
だから特定のセクターがずーっと市場平均を超え続けるとは思えない。すると、S&P500インデックスか全世界株式に投資しとけってことになります。
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