レビュー

辛い思いから立ち直るために読む本

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チャンドラです。

 

私はサラリーマンです。仕事で辛い思いをすることはたくさんあります。

ミスをしたり報告が遅れて上司からひどく叱責されたり、他のプロジェクト・メンバーに迷惑をかけてしまって責められたり。また客との技術的な交渉を担当しているのですが、技術のせいでは超ベテランの客に論破されて交渉にならず、自分の技術力・説得力の低さに呆れて悔しい思いをすることもたびたびあります。

そんな辛い思いをしても早く立ち直らなければいけません。仕事は絶え間なくやってくるし、仕事から逃げたら仕事も失って生きていくことができなくなります。すぐに立ち直ることが重要なのです。

では私が精神的に立ち直るために何をしているかというと、

 

自分よりもっと辛く苦しい目に合った主人公の小説を読むことです。

 

自分より辛く苦しい人生を歩んできた人々の人生を読めば、自分の悩みなんて如何にちっぽけかが分かります。

小説はできればノン・フィクションか現実に近いフィクションが良いです。あまりにも現実離れした話だと「まあフィクションだしな」で済ませてしまうからです。

少し分野に偏りがありますが、私の心に染みた小説を紹介します。

 

大地の子(山崎豊子)

日本の敗戦後、中国に取り残された中国残留孤児の陸一心。心優しき中国人教師に育てられるも、日本人であるため差別やリンチを受け、内モンゴルの労働改造所に送りこまれます。

どんなに辛い目にあいながらも耐え抜き、人間の尊厳を失わなかった一心は、その後才能を認められて日中共同の国家プロジェクトである製鉄所の建設に携わります。

日本人であることを恨み続けた一心が奇跡的に実の父親と再会し、父に決断を告げます。その小説の最後のシーンは私は生涯忘れません。

 

二つの祖国(山崎豊子)

こちらも同じく山崎豊子の作品です。

日系2世としてアメリカに生まれた天羽賢治は、太平洋戦争開始後に敵性外国人として強制収容所に収容されます。賢治たち若い日系人は自分たち日系アメリカ人の名誉を取り戻すために、父祖の母国である日本と戦うことを選択し、アメリカ軍の兵士として激戦地のフィリピン戦線へ向かい活躍します。

戦後に極東国際軍事裁判が始まり、賢治は通訳として法廷に望みます。アメリカ市民であるが、体に日本人の血が流れる自分がやるべきことは、裁判が公正に進むよう全力を尽くすことだ。そう信じる賢治は軍事裁判の不平等さを真に当たりにし、愕然とします。

「自分は一体アメリカ人なのか日本人なのか」。苦悩に苦悩を重ねた賢治は最後の決断をします。

 

ワイルド・スワン(ユン・チアン)

中国で発禁処分となった、ある少女の衝撃的な自伝です。

中華人民共和国成立後に著者は生まれます。父と母は共産党で昇進していきますが、その後文化大革命が勃発。昨日までの笑いあった友人がいきなり敵意をむき出して敵意をむき出しにする。つるし上げ・密告・暴力・粛清、肉親ですらも信用できなくなる壮絶な文化大革命の中でも著者は人間の尊厳を失わずに、生き抜こうとします。

 

遠き落日(渡辺淳一)

日本人なら誰でも知っている野口英世の伝記です。

貧しい農家の出身で火傷による左手のハンディに対して、生涯コンプレックスを抱き続けた英世は、寝食を忘れるほどの壮絶な研究生活に没頭します。実力主義を信じる英世は日本に見切りをつけアメリカに飛び出し、白人からの黄色人種差別すらも糧にしてますます成果を上げて、新進気鋭の学者として日本に凱旋帰国します。その後黄熱病の研究のためにアフリカに向かい、不幸にも最期を遂げます。

聖人の域として崇められている英世は、実は借金魔で生活も超自堕落でした。そんな人間臭いところもしっかり描かれています。

それよりも、誰がなんと馬鹿にしようが実力あるものがエライと信じて突き進む英世の姿からは、間違いなく勇気がもらえます。

 

おろしや国酔譚(井上靖)

江戸時代末期に伊勢国(三重県)に生まれた船頭である大黒屋光太夫は、江戸へ向かう船が漂流し、アリューシャン列島に漂着します。

生き残った光太夫と仲間たちはロシアでの生活を始めますが、厳しい気候と慣れない生活のために仲間は次々と倒れていきます。光太夫はリーダーシップを発揮し、「なんとしても生きる気力を失うな。いつか日本に帰れる。」と残った仲間を励まし続けます。

その後イルクーツクに到着した光太夫は博物学者のラクスマンと出会い、日本への帰国を要請するために、はるか遠くのサンクトペテルブルグへ向かいます。目的はロシア帝国の女帝、エカチェリーナ2世に謁見すること。生きて母国へ帰れるかどうか、全てはこの一回限りの謁見にかかっているのでした。

 

壮絶な人生を生きた人はたくさん

 

以上は一例ですが、自分より壮絶な人生を生きた人はたくさんいます。

戦争に巻き込まれたり、理不尽に土地や財産を奪われたり、身内や親友から裏切られたり。

そんな人たちの自伝や小説を読みましょう。

そうすれば自分の悩みなんてちっぽけなものだと感じることができると思います。

それでは。

 

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