書評

【投資の良書】レイ・ダリオ氏が推薦する図書「歴史の大局を見渡す」を読む。

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米国の著名なヘッジファンドのマネージャーであるレイ・ダリオ氏が推薦する「歴史の大局を見渡す」を読みました。本書はダリオ氏にとって”top book recommendation”だそうです。

人類の歴史について論じた”The story of civilization”という大著から「人間の性質」「宗教」「経済学」「人間の進歩」といったテーマを100ページにまとめなおしたのが本書です。

 

ダリオ氏がなぜこの本を推薦しているのかというと、CMBCのインタビューに対して次のように答えています。

“These fabulous historians who wrote thousands of pages of history distilled it down into these 104 pages,” Dalio told CNBC Make It about the book in January at the World Economic Forum in Davos, Switzerland.

For the billionaire, recognizing that events, themes and ideas tend to repeat themselves is key for success.

“Most everything happens over and over again, in slightly different ways,” Dalio says in his “Principles for Success” video series. “People are biased by recent history and overlook events that haven’t happened in a long time, perhaps not even in their lifetime, but they will happen again.”

引用:Reddit

かなりあっさりとした内容しか書いていませんが、「歴史上の出来事は少しづつ形を変えながら何度も何度も繰り返されている」というのが同氏の考え。そんな歴史上の出来事の背後にある、形を変えながらも繰り返し現れる性質を本書は提示してくれるのだと思っています。

 

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形を変えながら繰り返し現れる性質。その一例が第8章の「富の集中」と「富の強制的再配分」。

実務的な能力は一人一人異なり、ほぼすべての社会でそうした能力の大半が少数の人々に集中している。能力が集中していると、当然、富の集中が生じ、歴史の中でもこれが繰り返し起きる。集中の度合いは、モラルと法によってどれだけの経済的自由が認められるかで決まる。・・・

富の集中はごく自然な避けようのないことで、暴力的、あるいは平和的再配分によってときどき緩和される。この視点から捉えると、経済史とは、富の集中と強制的再配分という収縮、弛緩を繰り返す社会的有機体のゆっくりとした心臓の鼓動であるといえよう。

「収縮と弛緩を繰り返す社会的有機体」と表現するあたり、なんだか詩を読んでいるような感覚になります。歴史を数十年ではなく数百年という単位で眺めて富の集中・配分が繰り返されてきたのであれば、今現在どのステージにあるのか?を捉えるのが重要だと思います。

うまく言えないのですが、私はこの「今どのステージにいるか」を理解するのが投資で重要じゃないかと感じています。フィーリングですけど ww

まあ言うのは簡単なんですが、それを具体的にどう捉えるのかが難しいのですが・・・。

個人的には第13章「進歩は本物か」の最後の言葉が印象に残りました。「人間は日々進歩することが生きがい」とはどこかで聞いたことがある言葉ですが、では「進歩」とはそもそもなんぞや、個々人が新しいスキルを身に付けるとかそういう近視眼的な意味ではなく、もう少し大局的な視点で「進歩」とは何かを理解できたと思います。

歴史とは、遺産の創造とその記録と言える。進歩とは、豊かな遺産を築いて守り、伝え、使うことである。人間の愚考と罪を戒めとするだけではなく、創造的な人々がいたことを記憶するために歴史を学ぶと、過去は陰鬱な恐怖の部屋から「天の都」に変わる。・・・

私たちは自分の人生を意味のある物にしよう。死後も大切なものとして残る何かを成し遂げよう。幸運な人は亡くなる前に自分の民族の遺産をできるだけたくさん集めて、それを子供に引き渡すだろう。そして最期のときまで、この尽きることのない遺産に感謝する。なぜなら、それは人を育む母であり、私たちの永遠の命であるからだ。

 

 

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