前回からの続きです。
私の会社では定年退職まで働き通せば、約2,500万円の退職金を受けとることができます。退職金を一括で受け取るときの税金は約100万円です。これらを考慮すると、私が退職時に受けとる手取りは2,400万円です。
この前払い退職金を自分で運用すれば30年後の資産は次のようになることが分かりました。
退職金一括で受けとる:2,400万円
前払退職金を年率2%で運用:1,970万円
前払退職金を年率3%で運用:2,200万円
前払退職金を年率4%で運用:2,500万円
前払退職金を年率5%で運用:2,800万円
では企業型DC制度を活用するとどうなるか?
企業型DC制度を使うと従業員の代わりに企業が年間33万円までを拠出して、個人が選んだファンドへの投資にまわせます。この33万円は自分で受けとるわけではないので課税されません。運用後に受け取るときも税制優遇が受けられます。企業型DCはNISAと双璧をなす最強の制度だと思っています。
例えば私の場合、入社10年程度の時点での前払い退職金は年間50万円。そのうち企業型DCで33万円を拠出して運用し、残りの17万円から税金ひかれた分を個人で運用する形になります。この方法で30年間運用した結果は次の通り。
退職金一括で受けとる:2,400万円
年率2%で運用:2,100万円
年率3%で運用:2,400万円
年率4%で運用:2,800万円
年率5%で運用:3,250万円
これだと私のターゲットである年率5%で運用すると3250万円まで資産を増やせます。前払い退職金・企業型DCを使用しない場合よりも850万円増えました。これはなかなかGoodだと思います。
というわけで、前払い退職金+企業型DC制度は大きく資産を築けるポテンシャルを秘めています。覚えておきましょう。