チャンドラです。
以前、本田静六氏の「私の財産告白」紹介しました。
本多氏は日本の林学博士で、苦労して東大教授になった後、巨万の富を築きました。自己啓発系の本としてはかなり有名な本なので知っている方も多いと思います。
「私の財産告白」以外にも「私の生活流儀」という本も出版しています。
この本では本多氏の健康長寿法や暮らし方・考え方が述べられています。
さて、この本の「私の暮らし方・考え方」の部に第六章に「金の話・人の話」という章があります。
ここでは、金が人を見分ける尺度になるという、興味深いことが述べられています。
印象に残った部分を抜粋して紹介します。
わしは金を貯めたのがけしからんの、寄付金をはずんだのがけしからんと、大学の辞職を勧告されたことまであるが・・・
金というものが経済生活の手段である以上、金は決して馬鹿にしてはならないと思っている。
金を馬鹿にした連中は・・・内心はそれほどでもないのに、口先ばかりで馬鹿にしたような顔をするものが多いのさ・・・
そんなのが、金のことでかえって他人に迷惑をかけたり、不義、不徳をおかしたり、大切な自分のつとめを怠ったりする連中である。
お金をたくさん稼ぐことに対してネガティブな反応を示す人がいます。
特に私の親の世代に多いイメージがあります。
でも悪いことをせずにちゃんと働いてお金を儲けることは、何も悪いことでないんですよね。
むしろ、お金を稼ぐというのは万人に開かれた機会であって、だから競争も激しいのですが、その競争に勝ってお金を稼げているというのは尊敬されるべきことだと本多氏は述べています。
そして一番ダメなのは、お金がないことで他人に迷惑をかける人、犯罪を犯す人。
「あいつは金儲けしている。ケシカラン!」とか文句を垂れながら、経済的に独立できていない人間が、一番ダメだと本多氏は言っているんですね。
わたしは金を大切にする人、ハッキリする人、軽く考えない人を、少なくとも、そうでない人より信用するね。
これが確かに、人を見分ける一つの尺度になるよ。
たしかに私の周りでも、お金の管理をしっかりできている人は人間的にもしっかりしている人が多いですね。
お金の管理をしっかりできている、というのは、お金を使うべきときに使って無駄なことにお金を使わないことだったり、資産運用で堅実にお金を増やすことだったり。
お金に対する考え方には、人間性が出やすいのだと思います。
だから「尺度」になるわけですね。納得です。
金儲けはもちろん、「金と人生」の全部ではない。それなのに、いつでも金を語ればすぐに金儲けオンリーと考える連中が多いから、困る。
金によって精神の独立を裏付けるのも、人生おける一つの生き方だし、できた金をどう使うかも、きわめて大切な問題である。
お金をどう使うかは人生の大切な問題である。納得です。
私がこの大切な問題に気が付いたのは社会人になって7年近くが経ったころでした。
遅すぎですよね。
できたお金を使うための選択肢は何があるのか?
銀行預金?債券?株式?不動産?
銀行預金だけに預けておけばいいと考えていた私は、他の選択肢には見向きもしていませんでした。調べる事すら。
人生の大切な問題・・・
この言葉にもっと早く出会っていれば、もっと早く、お金に対して真剣に向き合えたのかもしれません。
時勢に即応して、新たに、日に日に新たに考え直す。そうしいて、それを新たに、日に日に新たに実行する。
これが政治、経済、教育、生活など人生のありとあらゆるもの、また、ここにいう金儲けにも必要であるのだ。
貯金は金儲けではない。
金儲けは金儲けとして、あらゆる人が、与えられたすべてのチャンスを掴むのがいい。それには常に、自分のアタマで、自分の力と立場とを考えて、時勢の動きというものを捉えていかなければならない。
金儲けは万人に開かれているので、とにかく自分のアタマで考えて成功をつかみ取れということですね。
そして実行が大切。
大切なのは経済的に独立すること。
金儲けが汚いとか、金をたくさん貯めてケチとか、雑音には惑わされず、経済的独立に向けて邁進していく。
そんな勇気をもたせてくれる名著だと思います
それでは。
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