読者様から質問をいただきました。コメント欄で返信済みですが、なかなか面白い質問だったので記事に残しておきます。
ちよっと長いですが、20年間長期投資するとして積立nisaの上限額40万円を毎年1月に一括投資すべきか?という質問です。
お久しぶりです。
以前報連相について質問しました新人社畜です.おかげさまで職場の人間関係は良好で仕事にも慣れてきました。
積み立てnisaやidecoなどの非課税枠の拠出設定について質問があります。これらは毎月分散して投資できますが,1月にまとめて非課税枠を使い切った方が効率が良いのでしょうか?
私の積み立てnisaの設定は教科書通りの毎月33333円ですが、以前の記事にあったボーナスは一括ぶち込みした方が良いという記事を思い出しました。私は冬のボーナスは結構もらえるので,1月に一括投資できる状態です。
私が年間で投資できる額は200万円程度なので,1月は40万円(nisa枠)、2月~12月は10万円程度(通常の特定口座枠)で投資するのが合理的なのかなと考えています。20年間という長期間であっても,1月だけ他の月と比べて拠出額が多いというばらつきはリターンの劣後につながるのでしょうか?
個人的には非課税枠は積極的にリスク・リターンを取りに行った方が得策なのではと思ってます.(定量的に評価したわけではないですが…)
チャンドラさんの意見を聞かせてください.よろしくお願いします。
私の回答:
職場に慣れてよかったですね。
>「20年間という長期間であっても,1月だけ他の月と比べて拠出額が多いというばらつきはリターンの劣後につながるのでしょうか?」
ケース1: 1月に他の月より多く投資する
ケース2: どの月も同じ金額を投資するケース1とケース2で長期的なリターンに大きな違いは生じないだろうというのが私の考えです。
ケース1でケース2よりも大きなリターンを得るのがどういう場合かと言えば、毎月株価が一直線で上昇していくケースです。
でも、こんな奇跡は考えにくいと思います。現実的には2月は上がって、3月は下がって・・・を繰り返すと思います。
ポイントは、ケース1であれ、ケース2であれ、年間の投資金額を減らさないことです。
以前の記事で「ボーナスは一括にしよう」と書きましたが、意図は「値下がりタイミングを待っていてはいつまでも(2年たっても3年たっても)買わない状態が起きてしまう」でした。
nisaで毎月定額買付をしている限り、そういう状況は防げます。ボーナスも一括投資しなくとも数か月以内に確実に投資できるように設定できるのであれば、そうしたほうがいいと思います。
積立nisaの上限額40万円を毎年1月に一括投資すべきか?に対するうえで述べた私の考えをまとめると、
(1) NISA上限金額を1月に一括投資するか毎月分割投資するかで、結果は大きく変わらないだろう。
(2) 1月に一括投資して大きな利益を得るのは1月以降右肩上がりに株価が上がるケース。ただし、それは考えにくい。
(3) 重要なのは毎年の拠出額上限を必ず使い切ること。さもないと節税メリットを享受できない。
(1)は正直予想できないというのが本音ですね。私はS&P500は年率7%リターンと想定してるので、どの月に株価が上がるかはわからんけど年間に丸めたら7%と考えています。
以上。
質問頂くのは嬉しいのですが、それ以上に私と同じ社畜が資産運用に励んで色々と投資法を研究しているというのは、とても喜ばしいことです。マイノリティに親近感が湧くというのはこういうことなんでしょう。
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