中西輝政氏の本質を見抜く「考え方」という本からの抜粋。
老子・荘子にしても、ソクラテスやプラトンにしても、ほぼ同じ時代に生きています。お釈迦さまも孔子も、それより百年ほど遡る程度で、長い人類の歴史の中で見れば、ほとんど同じ時代といっていいでしょう。
同時代の人間が、地球の西と東で、互いに交わることもないのに、それぞれに同じ課題に苦しんでいるのですから、その普遍性がよく分かります。・・・
自分一人だけで生きていけるなら、何の悩みもないでしょうが、一人では生きられないところから全てが始まって、社会・国家・企業・地域・家族といった集団の中で個人がどう生きるか、結局このことに、どの時代も苦悩し続けているのです。・・・
社会と人間は、元来うまくいかないもの、相容れないものだということを前提にして、世の中を考えるようにすることが重要です。
世の中には、永遠に答えの出ない問題もあるのです。「大事な問題ほど、結局、答えは出ないものだ」と見切りをつけることが、まず大切ではないかと思います。
優い文章ですね。なんだか悩んでいるときに音読すると癒されていくような気がします。
人生うまくいかない、と思うケースはたくさんあります。例えば仕事選びなんかそうじゃないでしょうか。
例えば希望の会社に入りたい。どんな会社かというと、仕事はやりがいがあって、残業はなく、立地が良く、働いている人はみないい人で、給料もよく、服装も自由で・・・ただし全部満たす企業なんてそんなにたくさんない。
やりがいがある or やりがいがない
定時で帰れる or 残業がある
立地が良い or 僻地
社員が皆優しい or 怖い人が多い
給料が多い or 給料が低い
服装が自由 or スーツ必須
飲み会多い or 飲み会少ない
転勤なし or 転勤あり
仮に全ての選択肢が50:50だとすれば、全て満たす企業は256社に1社の割合でしか存在しなくなる。しかもその会社の業績が今後もいいとは限らない。自分にとってパーフェクトな解を見つけるのは稀でしょう。これがいい例です。
何でもうまくいくわけではないと見切りをつけるのは大事なのですが、かといって見切りをつけるのはやるべきことをやってからでしょう。
上の会社探しの例であれば、調べるだけ調べてからある程度見切りをつけて最後にエイヤで選ぶべきです。優先順位を明確にして。
社員が優しい会社を優先して選んだ。残業もないしやりがいもある。でも給料が低い。だったらそれを補完する方法を編み出すしかない。具体的には若いうちから節約して投資でしょうか。副業もありですね。まあ私は月1万くらいしか稼げていませんが ww
自分が望む全ての項目を満たしたものを手に入れるのは容易ではない。ならば優先順位を明確にし、優先項目を満たしたものを選び、満たせなかった項目は別の手段で補完する、という考え方が重要でしょう。カッコよく言えば「選択と集中、そして補完」でしょうか。
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