「この本が人生を変えました」とか「価値観変わりました」という触れ込みは、実はほとんどあてにならない、と思ってます。
確かに人生を変えるようなインパクトがある本はあるんでしょう。「で、結局何が変わったのよ?」と問うてみて明確な答えが返ってこないのであれば、別に何も変わってはなくて、ちょっといいことが書いてある本を読んだことに酔っているだけです。仲の良い友人と酒飲んで気持ちがよくなってるのと同じ感覚。
「人生を変える」とはそもそもどういうことなのか?それはやはり習慣を変えるということでしょう。「習慣」とは「あることを繰り返し行ってしれがしきたりになること」だと解釈すれば、それを繰り返し行うことで行動や考え方に変化が生じる。その結果、人生が変わるといえるでしょう。
極端な例が「タバコをやめる」です。タバコを止めればタバコ代を浮かすして他のことに金を使えるし、タバコを吸うのに費やす時間を他のことに使えるし、歯周病や肺がんなどの病気に罹るリスクを減らます。明らかに人生が変わったといえるでしょう。
では私の人生を変えた本は何か?
「金の使い方を変えた」という観点からいえば、私の人生を変えたのは間違いなく「ほったらかし投資術」と「投資の大原則」でしょう。過去記事で何度も紹介しているので詳細は割愛しますが、貯金至上主義だった私をインデックス・ファンドに資産の90%を投資するまでに変えたのはまさにこの2冊のおかげだと思っています。
「対人関係」という観点からいえば、「嫌われる勇気」です。この本の威力はすごい。私はけっこう対人関係で悩むほうでした。具体的には人から嫌われるのを恐れてあまり意見をハッキリ言えなかったり、複数の人の主張に挟まれて苦しんだり、といったことがよくあったのです。
「嫌われる勇気」が私をどう変えたのかと言えば、「自分がコントロールできないことに無駄な力を費やさない」と割り切って自分で色々背負うことをハッキリ止めることができるようになりました。
職場の関係であれ家族関係であれ、この思考を持つことでかなりストレスが軽減されました。ただし、アドラーの説く「課題の分離」つまり「それはあなたの課題であって私の課題ではない」という考え方はドライすぎて実践できないケースも多くない?と考えることがあるのは事実で、どう線引きするべきかは今後も考えていく必要がありますね。。。
嫌われる勇気自己啓発の源流「アドラー」の教え【電子書籍】[ 岸見一郎 ]
最後にもう一冊挙げれば「プラグマティズム」でしょうか。プラグマティズムは実用主義とも呼ばれていて、「物事の真理を行動の結果で判断する」という考え方です。簡単に言えば結果重視の考え方。
「プラグマティズム」の考え方が私をどう変えたのかというと、私が物事を判断する際に「それをやることは有益か?そもそも実践可能なのか?」で考える癖をつけてくれたことです。「過程が大事」とか「誰かが良いと言ってるからやる」とか、いろんなことをゴチャゴチャ考えることなく、考え方がすっきりクリアになります。私の「物の考え方」を確立してくれたという意味で「プラグマティズム」は私を変えてくれた本だと言えます。
プラグマティズム改版 (岩波文庫) [ ウィリアム・ジェームズ ]
細かいこと言えば他にも私の行動に影響を与えた本はありますが、トップはこの4冊です。上で紹介した本を私は胸を張って「人生を変えた」と言えます。なぜなら「金の使い方」「対人関係」「物の考え方」が明らかに変わって、しかもそれらが習慣化したからです。
人生を変える本、なんてそんなにたくさんないと思います。安いキャチコピーに騙されないように。繰り返して言えば、「人生を変えた本」という称号は、明らかに自分の習慣を変えた本に与えるべきです。
というのが私の考え方なんですが、この考え方の根底にあるのが上で紹介した「プラグマティズム」です。実用主義の観点に立てば、読んで習慣が変わらないような本は、人生変えたなんて言えないわけですからね。
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62歳のオヤジです。
私は、「嫌われる勇気」「プラグマティズム」の2冊を読みました。
本読んでも、「行動、習慣が変わんなきゃ意味ねえよ」に深く同意いたします。
私が最近、影響を受けているのが、精神科医の樺沢紫苑さんのユーチューブ。
樺沢さんの推奨する朝散歩(セロトニン効果)はやってみる価値あり。
「哲学」「精神分析」「心理学」「自己啓発」に染まった私の頭でっかちを打ち砕き
行動の重要性を再認識しました。
大事なのは、思考より行動ですな~。
さてさて、このブログの「金融工学」記事はとてもためになります。
ときどきでいいので記事にしてください。
コメントありがとうございます。
記事を読んで頂きうれしいです。樺沢紫苑という方は初めて知りました。ユーチューブ見てみますね。
いつも楽しみにしてます。
私も投資の大原則読みました。
図書館でふと手に取ったのがきっかけですね。エリスの敗者のゲームは知っていましたが、よりシンプルで平易な文章に2〜3時間で読んでしまったのを記憶してます。その後も何度か、図書館で借りて読んでます。節約も兼ねて、職場近くの図書館で借りて通勤電車で読むことが多いですね私は。
嫌われる勇気も借りて読みましたが、
私にはどうも該当しないというか、あまり人間関係で悩んでもいないからでしょうか。10分程度読んで、本を閉じてしまい、返却してしまいました。
落ちている人がこのていの本を読むとなんか元気になったりとかあるのかなーと思います、自己啓発本は仕事などでうまくいかないことがある時に読むとなんとなく元気になったりする程度の効果しかないと捉えています。週末のカフェでよく、マーカー片手に自己啓発本を読み込んでいる方を見かけます。タイトルを見ると大抵〜の仕方だったり、〜力、〜術だったりと、手っ取り早くそのスキルを身につけられるといった胡散臭いタイトルが多いような気がします。
コメントありがとうございます。
自己啓発本、スタンフォード式だとかハーバード式だとか胡散臭いタイトルが多いですが、そんな中でも嫌われる勇気は良書だと思います。
仰る通り読む「タイミング」が重要だと思っていて、仕事もプライベートもノリノリなら読む必要なくても、ちょっと疲れたり悩んだりしたときに読むのがいいと思います。