私が高校の頃に流行っていたのが福本伸行氏の「アカギ」「カイジ」「銀と金」などのギャンブル漫画。
カイジの人気はバツグンに高かったのですが、一部のマニアに人気だったのが「最強伝説 黒沢」という漫画。
私もそのころ読んでいて内容がそれほど記憶に残ってなかったのですが、今再読してみると読んでいて辛くなります。哀愁が半端じゃないというか・・・
以下は第1巻からの抜粋。全部、心の声です。
2002年12月ー
高校を卒業して26年・・・四半世紀・・・
さしたる疑問を挟むこともなく、律儀にもくもくと・・・
オレはここ(穴平建設)に通ってきた・・・
毎日・・・毎日・・・照る日も・・・曇る日もだ。
まるで塗り絵・・・カレンダーの四角いマスを、
ただ漫然と塗りつぶしていく・・・塗り絵・・・
悪く言やあ・・・たらたらだらだら・・・ただ通ってきただけだ・・・!
当然・・・目標などなくー
時々呆然とする。生まれて44年・・・
働き始めて26年・・・その間の人生が・・・
あまりに地味というか・・・きらびやかでない事に、
唖然とする。
いいのか・・・?これで・・・?
それともこんなものなのか・・・?
おおむね他の連中の人生も・・・!
気がつけば何も得てねえっ・・・!齢だけだ・・・!
得たものと言えば齢だけ・・・!あと・・・腹・・・!しわ・・・!
一人きり・・・こんな居酒屋で夕飯代わりに・・・
なんこつ揚げライスとか喰ってるし・・・
くそっ・・・!誕生日なのに・・・
齢男だ・・・俺は親でもなければ父でもない・・・
つまり・・・ただ齢を重ねただけの男・・・
齢男だ・・・
なんなんでしょう・・・
「ただ齢を重ねただけの男・・・齢男」という言葉。
なんで悲壮感が半端ない言葉を思いつけるのか。天才か!?
なんだかこう、読んでいて自分の生き方を見つめなおさざるを得ないような本ですね。
ちなみにAmazonのレビュー欄を見ると、けっこう「アジフライ事件」が言及されてます。
不器用さ、間の悪さ、痛いほど共感出来る人間ドラマ。
アジフライ事件は本当に切ないです。
「アジフライ事件」の内容は書きませんが、良かれと思ってやることが全て裏目に出る黒沢が・・・ああ、もう書くのを止めます。気になる人は読んでください。
(というか私も空回りしてるときは似たようなやってる気が・・・。)
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