資産運用

最適な投資法も結局は古典にいきつくのではないか?

投稿日:2020年6月28日 更新日:




 

「米陸軍戦略大学テキスト 孫氏とクラウゼヴィッツ」という本に面白いことが書いてます。

下は抜粋。面白いので長めに抜粋しています。読むのが面倒くさければ太字だけ読んでもOK。

 

・・・・・

アメリカは、1975年4月、ベトナムからの不名誉な撤退を余儀なくされた。それ以来、「局地的における戦術的な作戦・戦闘では敗北していないのに、何故?」の疑問に答えが出ないまま、ベトナム戦争敗北症候群に陥ってしまった。

・・・

時の国防総省は、全国の大学や研究所に散在する「孫氏」やクラウゼヴィッツ「戦争論」、ジョミ二「戦争概論」などの軍事古典研究の研究者たちと、陸・海・空・海兵隊四軍の大佐・中佐クラスの高級将校らを糾合し、一見、迂遠とも思われる基礎的な軍事古典の研究を地道に行わせた。

・・・

その研究成果は・・・「ワインバーガー・ドクトリン」と呼ばれて今日に至っている。「ワインバーガー・ドクトリン」は、次の六本柱に結晶される。

第一柱(国家の合理的行動)アメリカ、もしくは同盟国の死活的な利益が危殆に瀕しない限り、アメリカは海外の作戦・戦闘に、戦力を投入するべきではない。

第二柱(戦力の最大限集中)もし、アメリカが、与えられた条件のもとで作戦部隊の投入を決断したならば、我々は明確なる勝利の意思表示として、十分なる戦力を投入するべきである。

第三柱(政治・軍事目標の明確なる定義づけ)もし、アメリカが、海外の戦闘に戦力投入する決断をしたならば、軍事的な達成目標は具体的に定義されなければならない。

第四柱(政治・軍事目標の持続的再評価)政治・軍事目標と投入戦力の相関関係は、必要に応じて持続的に再評価され吻合されなければならない。

第五柱(国民世論の支持)作戦部隊の投入に先行して、アメリカ国民と彼らが選出したアメリカ議会の支持獲得に関して合理的な確信が得られなければならない。

第六柱(国家の合理的行動)武力戦にアメリカ合衆国軍隊を投入するのは、最終的な手段でなければならない。

 

私は、最初にこの「ワインバーガー・ドクトリン」に接したとき驚愕した。「何だ、これは!いずれの柱も孫氏やクラウゼヴィッツらが一点の疑義もなく鮮明に強調し訴え続けていたことばかりではないか!」

この至極当然で分かり切った普遍のことがらを学習するために、アメリカは10年の歳月、最大投入兵力約55万3000名、そして約6万人にのぼる人的犠牲、そして国家財政を破綻寸前に追い込むまでの財政的犠牲を払わなければならなかったのに、愕然としたのである。

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ご存知の通り「孫氏」は紀元前500年ごろに中国の軍事思想家である孫武が書いた兵法書。そして「戦争論」は19世紀はじめにプロイセンの軍人クラウゼヴィッツが遺した戦争の理論。

「孫氏」と「戦争論」が戦争に勝利するために必要不可欠な、本質的な要素としてもっとも重視したのが「人間的要素」。戦争に投入される兵力・物資の規模、科学技術、政治形態、情報戦の比重、それらが時代の流れとともに変化しようと、戦争は人間が行うものである以上、「人間的要素」が最も重要であることに変わりはないということ。

ベトナム戦争で敗北したアメリカが、スペシャリストに研究させていきついた結論が、たった2冊の古典だというのは、とても興味深くて示唆に富んでいると思います。

 

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で、何が言いたかったのかと言いますと、似た考え方を投資に適用できるのではないか?と思うのです。投資も人間がやる以上、結局は最適な投資 (=少ないリスクで高いリターンを得る)方法も、古典にいきつくのではないかということ。

たとえ時代を超えて市場環境が変化しようとも普遍的なルールがあって、自分を律してそのルールを固く守れば、投資に成功、つまり資産を築くことができるということです。

ではどの古典か?私の場合は、愛読しているバートン・マルキルとチャールズ・エリス共著の「投資の大原則 人生を豊かにするヒント」です。簡潔にまとめられた金言を再掲。

(1) 若いうちから貯蓄を始めて、定期的に続けること。

(2) 会社の福利厚生制度や国の退職に向けての制度を活用すること。

(3) 市場全体に対するコストの低い「インデックス・ファンド」を資産タイプごとに選ぶことで分散を図る。

(4) 自分にあった資産配分を維持するために年1回見直す。

(5) 自分の決めた投資方法を守り、市場の値上がりや値下げは気にかけない。

 

 

小細工を労して凝ったポートフォリオを構築せずとも、結局この古典に行きつくのではないか、という思いをヒシヒシと感じるのです。

 

 

 

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