チャンドラです。
総務省が2018年度の全国消費者物価指数が前年度に比べて0.8%上昇したと発表しました。消費者物価指数は商品の物価の変動を表す指数で、物価がどれだけ上昇しているかを知るための重要な指数のことです。日銀は2%を目標としていますが、目標には届きませんでした。
物価が上がるということは、保有している資産の価値が下がることを意味します。物価が上がると100円で買えたものが110円払えないと買えなくなります。これはつまりお金の価値が下がることを意味しています。
では過去には実際にどれくらい物価が上昇しているのでしょうか?
下の表はJ-PECが作成した消費物価指数の前年比推移です。
バブルが崩壊する1991年当たりは前年比3%程度で物価が上昇していました。その後物価上昇率は下がりましたが、消費税5%を導入した1997年は1.7%上昇しました。
その後1998年から2013年まではデフレが続きましたが、2013年以降には物価指数は再度プラスに転じました。
今後2019年は前年比0.9%、2020年は1.4%の上昇が予想されています。
今後も物価が上昇していくことが予想されていますが、困るのは資産の価値が減ることです。物価が上昇するということはお金の価値が減る(=インフレ)ということなので、超低金利の銀行に預金していたら確実に資産が減ってしまいます。
例えば銀行にお金を100万円預金していると考えます。毎年物価が1%上昇する場合、10年後には物価が約1.1倍になります。もちろん銀行に寝かせて置いた預金にはほとんど利息がつきません。そんなわけで、銀行に預けておいた100万円の価値は10年後には91万円にまで下がります。1000万円預けていた場合は909万円にまで下がります。
考えるだけで恐ろしいことですが、私はそんなことには全く気が付かず6年くらい銀行に預金し続けていました。預金2000万円に達するまでせっせと現金をため込んでいたのです。その間にもらった利息は200円程度だったと思います。でもその間に消費者物価指数は前年比0.5%~1%程度で推移したので、実質的な資産価値は減ってしまいました。ちなみにその間会社はベースアップをしていないので、物価上昇したからといって給与は増えていません。
物価の上昇(インフレ)はとても怖いです。自分の資産を守ることを考えるうえで、インフレは絶対に頭に入れておきたいリスクです。株式投資はリスクが高いから銀行に預けておく、というリスク回避の考え方もありだし、より高いリターンのために株式投資する考え方もありです。リスク許容度は人それぞれなので、どちらの考え方もありだと思います。
ただインフレ率より高い利回りで資産を運用しないと、資産の実質的な価値が減ることを考えれば、(過去の私のように)銀行預金に全資産を預けておくこと自体がリスクです。
特に日銀は消費者物価指数2%を目標としているので、目標に届くかどうかは別にしても物価が今後上昇する可能性は高い。消費者物価指数の推移には特に注意しながら、どのように資産を運用するのか考えることが大切です。
インフレによる資産の目減りは、銀行預金しか選択肢になかった過去の私に決定的に欠けていた考え方でした。これに気が付いてからは、資産を銀行預金から外国株式に切り替えています。
それでは。
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