年齢が若いほどポートフォリオにリスクが高い資産、つまり株の比率を高めた方がよいと言われています。
この根拠が人的資本です。自分の資産を計算するときに、現金や株式の評価額だけを見るのではなく、将来の収入を現在価値に割り引いた額も資産として計上します。すると、この人的資本の割合が大きく株の割合が小さくなります。
こんなケースを考えます。
(1) 毎月4万円を株式に投資して年利4%で運用する。(リスクは未考慮)
(2) 25歳~65歳まで40年間投資を継続。仕事もやめない。
金融資産は時間がたつにつれて増えていきます。
問題は人的資本です。ここで人的資本は、「サラリーマンが月の手取りから生活費を引いて残った4万円を年利4%で運用して、65歳時点の資産を現在価値で割り引いた額」です。割引額は4%なので、25歳時点では約1000万円。時間とともに減少し、65歳でゼロになります。
これを見てわかる通り、若い時は人的資本の割合が大きい点。35歳時点での人的資本の割合は60%近くあります。
35歳時点で株式で600万円運用していることになりますが、この人のポートフォリオは株式100%にみえて実はそうではない。人的資本を考慮すればポートフォリオにおける株式の割合は40%程度しかない。
日本の会社は賃金が大きく変動する可能性は小さいです。すると人的資本は安定するので、債券とみなすことも可能。これが若けりゃ株100%まで攻めてもよいと考える理由です。
人的資本が債券の役割を果たしているから、わざわざポートフォリオに債券を加える必要性は乏しいともいえます。
ちなみに私のポートフォリオは債券ゼロです。
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