グローバル3倍3分法ファンド。
そういうファンドがあることは知っていましたが、私は3倍レバレッジという時点で却下というスタンスなので、今まで中身を真面目に見たことはありませんでした。(却下の理由は過去記事参照。)
でもまあ勉強がてらに見てみようか、ということで日興のサイトを読んでみました。以下は抜粋。
有効フロンティアの”上”を実現したい
複数のノーベル経済学者によって構築された現代ポートフォリオ理論が明らかにしたことのひとつが、有効フロンティア上の効率的な分散ポートフォリオを、借り入れで投資資金を膨らませて保有することの効用。すなわち、借り入れと組み合わせて分散ポートフォリオを保有することで、リスク・リターンの「点」は有効フロンティアよりも上、すなわち資本市場線上を真っ直ぐ右上に上げていくことができるというものです。
いわば、株式よりリスクが低く、リターンが高い理想のバランス投資です。当ファンドのコンセプトは、先物の活用により(投資家が借り入れをする必要なく)、ファンドの純資産を3倍相当にすることでそれを実現しようというものです。
有効フロンティアとは「色んなリスク資産を組み合わせてポートフォリオを作ったときに、あるリスクに対して最大のリターンを得ることができるポートフォリオの集合」。詳細は過去記事参照。
さらに「最も効率的な分散ポートフォリオ」とは接点ポートフォリオのこと。接点ポートフォリオはシャープレシオが最大になります。詳細は過去記事参照。
さらに現金を借り入れてレバレッジをかけることで、接点ポートフォリオと同じ効率を維持したままリターンを高めることができます。これも過去記事で紹介済み。
というわけでこの資料で言っていることはおかしくない。
現代ポートフォリオ理論上の理想を個人の資産運用ツールとすることをめざして、当ファンドの開発に取り組んできました。しかしシミュレーションの結果を見た時は、正直興奮しました。この期間のシミュレーションにおけるリスクは、下にある通り「先進国株式>シミュレーション」と株式の方が大きく、リターンは 逆に「先進国株式<シミュレーション」だったのです。
年率16.8%というリターンを同16.0%というリスク値で(ブレ幅で)実現してきたという事実は、コンセプトを現実のものにするにあたって大きな自信となりました。
この数字を見ると確かに私も興奮しますが ww
3分法 (1倍バランス)は株式や債券を混ぜ混ぜして有効フロンティアに載るようになっているはず。ということでmyindexでやってみると、下の赤丸のようになりました。
シャープレシオ (リターンをリスクで割ったもの、すなわち原点と点を結んだ線の傾き)はmy indexで見られる多くのポートフォリオの中でもほぼ最大です。
じゃあ3倍3分法バランスとは一体なんぞやというと、原点からこのポートフォリオに線を伸ばしてさらにそのさきにあるポートフォリオってことになるんです。図の星のところ。
日興のサイトによるとリスク・リターンは共に16%。myindexと若干乖離はありますが、シャープレシオは1であることからかなり優秀な値。
いいじゃないか、このファンド ww
シャープレシオも優秀だし数字だけを見れば素晴らしいファンドだと思います。でも私は買わないかな。。。。
なぜかというと、ポートフォリオが複雑で美しくないから ww
シャープレシオを高めるために海外債券やREITを色々と混ぜているんですが、それと引き換えに失っているのがシンプルさなんです。シンプルであってほしいのが私の美学。すみません、ロジカルじゃなくて ww
シンプルさに目をつぶればパフォーマンスは高いファンドだと思います。ワケわからん個別株をかき集めて謎のポートフォリオ組むよりはましだと思いますよ ww
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