金融庁からレバレッジ型ETFへの投資に対する注意喚起が出ましたね。
でも正直なところ、この注意喚起には説得力がないと思います。(エラそうですんません ww)
レバレッジ型ETF・インバース型ETF等は、指数・指標の動きのレバレッジ倍 (又はマイナスのレバレッジ倍)の値動きを日次で達成するように運営されています。・・・
しかし、日次ではなく2日以上の運用期間で見た場合には、以下の例に示す通り、当該ETF等の価格は、参照する指数・指標の価格のレバレッジ倍にならない可能性があることに注意が必要です。
このため、レバレッジ型ETF・インバース型ETF等は主に短期売買により利益を得ることを目的とした商品であり、投資経験が少ない個人投資家が中・長期の資産形成を目的としてレバレッジ型・インバース型ETF等を投資対象とする場合には注意が必要です。
私が説得力に欠けると思う点は下のグラフです。
この注意喚起では、株価は中長期的には①や②のように上下を繰り返すことが多く、➂や④のように一方向に上昇又は下落が続くケースは少ない、と書いてます。
どうも、それを基に「レバレッジ型ETFは短期売買により利益を得るのが目的」だと言ってるのですが・・・
でもこの論法は、S&P500のような米国の株価指数に関心を持つ人には響かないと思うんです。
S&P500のリターンに期待している人たち (私含め)は、「米国経済は長期的に右肩上がりで成長する」と信じてる人です。それこそ、米国株価指数は上がり続けるという言葉を、シャワーを浴びるように聞いてきた。
すると、米国株価指数は短期的には①や②の上下変動をしつつも、長期的な視点では➂の右肩上がりするんだから、レバレッジかけて長期で保有してもリターンを高めることができるんじゃない?だって➂のグラフでリターンは急上昇してるじゃないか、と。
こう考えるのが自然だと思うんです。
過去記事でも書いていますが、レバレッジETFのポイントは、
レバレッジの倍率が高い程、リターンの期待値を高めることができる。しかし、実際の高リターンを得る確率は低いうえに元本割れ確率が高い、というデメリットがあるんです。
一方で短期ではこのデメリットの効果は薄まるので高リターンを得る確率を (長期よりも)高めることができます。
だから金融庁の注意喚起の「レバレッジETFは短期売買で利益を得ることを目的」というのは、私なりの言葉で言い換えれば、「レバレッジETFやるなら短期の方が元本割れ確率が低いので無難。」でしょうか。
レバレッジETFが危険なのかどうかの判断は、レバレッジ対象のリスク・リターン、レバレッジの倍率、投資期間、個人のリスク許容度など様々な要素が絡み合います。
金融庁にもファイナンスのプロが(たぶん)いるので、そんなことは百も承知だけど、多くの人に開示する注意喚起にややこしいことを書いても誰も読まないので、シンプルに「短期目的」だと書いたのでしょう。それはそれで理解できます。
レバレッジに関心ある者としては、「本当にそう?」と考えて自分なりの判断するのが大切ですね。
まあ私はレバレッジやらないんですけど ww
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レバレッジナスダック100全力で買ってたけど
チャンドラさんのサイトや色々な書籍読んで
夢から覚めてやめましたw
何十年も投資して元本割れとか冷静に考えると嫌ですw
コメントありがとうございます。
kawausoさんの参考になったようで幸いです。