チャンドラです。
ファイト・クラブという映画をご存知でしょうか?
エドワード・ノートンとブラッド・ピットが主演のサスペンス映画です。
不眠症に悩まされる平凡サラリーマン(エドワード・ノートン)は、高級コンドミニアムに住み、お気に入りの北欧家具をそろえて物質的要求を満たすも、不眠症は改善しません。
その後自宅が火事になりお気に入りの家具を全て失った後、飛行機で出会ったタイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)と共同生活を開始。
たまたまタイラーと始めた殴り合いの喧嘩から生きる実感を得ることに。
主人公とタイラーは毎週末バーの前で殴り合っていましたが、そこに酔っ払いたちが続々と参加し、タイラーは秘密のクラブ「ファイト・クラブ」を結成。
タイラーが組織したファイト・クラブは生きる実感を得る者たちが殴り合う団体から、テロ行為を行う団体へと変貌していくのでした・・・
タイラーは家を失った主人公やクラブ会員たちに自分の哲学を披露していきます。
「我々は消費者だ。ライフスタイルに使える奴隷。」
「殺人、犯罪、貧困。誰も気にしない。」
「それよりアイドル雑誌にマルチチャンネルTV・・・ガーデニング? 何がガーデニングだ! タイタニックと一緒に沈んでしまえ!」
「宣伝文句にあおられて、要りもしない車や服を買わされている。」
「テレビは言う、君も明日は億万長者かスーパースター。大嘘だ」
「その現実を知って、おれたちはムカついている」
テレビの広告は購買意欲を煽ります。
もっと買え、もっと買えと。
そんな現実を見て、タイラーは「ムカついている」と吐き捨てます。
大量消費社会の奴隷になっても生きる実感なんてもてやしない。
真剣に拳で殴り合って、戦って、痛みを感じろと。
私が好きなシーンがあります。
コンビニの店長を脅すシーンがあります。
店長から奪った財布の中身を物色、見つけた学生証を見て問いかけます。
拳銃を頭に突き付けながら・・・
タイラー:「何の勉強を?」
店長: 「いろいろ・・・」
タイラー:「いろいろ? ふざけるな。 何の勉強を?」
店長: 「生物・・・」
タイラー:「何故だ?」
店長: 「分からない・・・泣」
タイラー:「目指した職業は何だ?」
(撃鉄をカチャリと引く音)
タイラー:「質問に答えろ! 目指した職業は何だ!」
店長: 「獣医です・・・泣」
タイラー:「動物か!」
店長: 「そうです・・・でも・・・諦めました・・・泣」
タイラー:「じゃあもっと勉強しなきゃな。おまえは死にたいか?コンビニの裏でこんなザマで死にたいか?」
店長: 「・・・泣」
タイラー:「お前の住所は分かった。6週間後に獣医の勉強をしてなきゃブッ殺す。とっとと帰れ!」
逃げ去る店長。
主人公: 「ふざけるな、何でこんなことをしたんだ!」
タイラー:「レイモンドはいい朝を迎える。翌朝には、食ったことがないほどうまい朝飯を食えるんだ」
ブッ飛んでますよね。
「6週間後に獣医の勉強をしてなきゃブッ殺す。」
こんなセリフ、今まで聞いたこともありません・・・
しかも、相手を拳銃で脅しておいて、
「あいつはうまい朝飯を食える」
だなんて。
ブッ飛んでいますが、何だか自分の問いかけたくなるシーンです。
「お前は何のために勉強してきたんだ。」
「何になりたかったんだ。今、真剣に生きてるのか?」
「毎日一生懸命生きろや。」
こんなふうにタイラーに言われた気がします。
ファイト・クラブは単にヤンキーの殴り合いを描いた映画ではありません。
タイラーの名言が、グサグサと自分を刺してくる名作だと思います。
おススメです。
それでは。
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