チャンドラです。
人気のインデックスファンドであるeMAXISシリーズは各ファンドの相関係数を公表しています。相関係数とは各ファンドの株価の動きがどれくらい似ているかを示す指標のことです。
この相関係数は投資するファンドのリスク分散に使えます。eMAXISシリーズの相関係数を使って投資するファンドの組み合わせを考えてみました。
eMAXISシリーズの相関係数
相関係数はMUFGのウェブサイトから調べることができます。対象のファンドは次の通りです。
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
eMAXIS Slim 国内債券インデックス
eMAXIS Slim 国内リートインデックス
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
eMAXIS Slim 先進国リートインデックス
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
eMAXIS Slim 新興国リートインデックス
各ファンド間の相関係数 (2019年2月)は次の通りでした。
引用:MUFGのウェブサイト
相関係数は -1から+1の値で表されます。2つのファンドの相関係数が+1に近いとき、一方のファンドが値上がりすると他方のファンドも値上がりする傾向にあります。逆に相関係数が-1に近いとき、一方のファンドが値上がりするとき他方のファンドは値下がりする傾向にあります。相関係数がゼロに近い時は互いのファンドの値動きに何の関連もないと判断できます。
先進国株式インデックスのリスク分散
「卵は1つの籠に盛るな」という言葉があるように、株式投資においては複数のファンドに分散投資することが大切です。その際に、複数のどのファンドに投資すればリスクを分散できるかを判断する際に、各ファンド同士の相関係数が使えるわけです。
ここでは先進国株式インデックスに投資したいと考えたときに、他のどのインデックスに投資すればリスク分散できるかを調べていきます。
下のリストは先進国株式と他のインデックスを株式 / 債券 / リートごとに相関係数を書き出したものです。0.5以上の相関係数を赤字にしています。これは先進国株式との値動きが似ていることを意味しています。
先進国株式 – 全世界株式:0.997
先進国株式 – 新興国株式:0.852
先進国株式 – 国内株式:0.644
——————————————
先進国株式 – 新興国債券:0.761
先進国株式 – 先進国債券:0.746
先進国株式 – 国内債券:-0.203
——————————————
先進国株式 – 先進国リート:0.789
先進国株式 – 新興国リート:0.641
先進国株式 – 国内リート:0.327
この結果、先進国株式インデックスと相関が低いファンドは国内債券と国内リートであることが分かりました。
さらに国内債券と国内リートの相関係数を調べてみます。
国内債券 – 国内リート:0.342
従って国内債券と国内リートも相関が小さいことがわかりました。つまりこれら両方を買えばさらにリスク分散できるということです。
結論:先進国株式インデックスに投資するとき、国内債券インデックス・国内リートインデックスも買えばリスク分散ができる。
新興国株式インデックスのリスク分散
次に新興国株式インデックスに投資したいと考えたときに、他のどのインデックスに投資すればリスク分散できるかを調べていきます。やり方は同じです。
新興国株式 – 全世界株式:0.890
新興国株式 – 新興国株式:0.852
新興国株式 – 国内株式:0.535
——————————————
新興国株式 – 新興国債券:0.867
新興国株式 – 先進国債券:0.625
新興国株式 – 国内債券:-0.174
——————————————
新興国株式 – 新興国リート:0.742
新興国株式 – 先進国リート:0.717
新興国株式 – 国内リート:0.315
この結果、新興国株式インデックスと相関が低いファンドは国内債券、国内リートであることが分かりました。これは先進国株式の結果と同じです。
結論:新興国株式インデックスに投資するとき、国内債券インデックス・国内リートインデックスも買えばリスク分散ができる。
まとめ
複数のファンドに投資してリスク分散するときは異なる値動きをするファンドに投資することが必要です。そのために各ファンドの相関係数を見ればいいことを説明しました。
eMAXISシリーズを例にすると、先進国株式インデックス及び新興国株式インデックスに投資する場合は、国内債券インデックス・国内リートインデックスを買えばリスク分散できることが分かりました。
リスク分散の参考になれば幸いです。
補足:各ファンドをどれだけの割合にするかはさらに詳細な検討が必要です。
それでは。
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