アンティーク家具が欲しくなってきました ww
若いころの私は家具なんて1ミリも興味がありませんでした。その後、自分の金の使い方を見直したり資産運用を始めると、やはり頑丈で長く使えて最後には親族に譲るか他人に売れるものを持つべきだという考えに至りました。
アンティーク家具こそ、そんな私の願望を満たしてくれるものです。最近もアンティーク家具屋に行ってきたのですが、やはり作りが頑丈ですね。ニトリやイケヤの家具の木材ってなんだかスカスカなんですが、やはり輸入物の家具はがっしりして重厚感があるんですよ。そして色も味のあるいい色しているんです。素人の私でも分かる。
とはいえ、今の家は狭いので家具を全然置けない・・・というわけで今はペルシャ絨毯1枚を引いてるだけですね・・・部屋が大きくなったら少しずつでいいので買いたいと思っています。
ところで、「アンティーク」という言葉は骨董品を意味するフランス語なんですが、フランスでは土地よりも家具を大切にする風習があるそうです。
最近私は色んな国の人のものの考え方を知るのに、エマニュエル・トッドの家族類型に注目しているんですが、最近読んだトッド関連の本にフランス人が家具を大切にする理由が書いています。
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理由を簡単に言うと、フランスは平等主義核家族という家族形態に分類されて、財産を兄弟に平等に分割する習慣があるから。
フランス革命で農地解放が行われる以前、農地は領主が保有していて、農民は金を払って土地を借りて耕作していました。つまり土地は農民のものではなかったので、農民は財産として土地を子供に相続することはできなかった。
そこで農民の親たちは、農具、工具、食器、家具などの動産を兄弟に平等に分配していました。その中でも家具は最も貴重な財産だった。家具を平等に分割できない場合は、オークションにかけて換金する。だから、オークション文化も発達した。
なるほど。つまり兄弟に平等に財産を相続するという文化から動産、特に家具に高い価値をおくという考え方になるわけなんですね。だから長く使える家具が必要になるし、そういう家具を作る文化が生まれるというわけ。
一方で、日本は直系家族に分類され、財産は長男のみに相続される。(今は長子相続は廃止されてますが。)長男は家や農地などの不動産を受け継ぐ。だから日本では不動産に価値の重きを置く。
男たるもの1戸建てのデカい家を持つべしという考え方は、家と土地は長男に相続させる大切な財産だという考え方が根底にあるわけです。
核家族化が進んだ今日ではこういう考え方は古いです。ですが、民族が歴史の中で培ってきた家族形態に基づいた風習というのは、核家族化が進んだ今日においても、集団の無意識として残っているというのがトッドの主張なんです。
エマニュエル・トッド関連の本ではこれが一番分かりやすい。やはり米国株に投資する者であれば、アメリカ人の家族形態は知っておきたいですね。
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