物価の上昇で実質賃金の低下が話題になっていますが、実際に給料にどれくらい影響するんでしょうか?
私もあまり意識してはなかったんですが、私の知り合いに、毎月の給与をCPI (消費者物価指数)で割った数値を記録してる人がいて、実質賃金は全然伸びてない!と騒いでる人がいました。これは面白いなと思ったのでやってみます。
CPIは総務省のサイトから入手できます。2020年のCPIを100とした各月の値が開示されてます。
今回は毎月の手取りが30万円の場合、CPIの増加がどれだけ手取りの実質的な現象に影響するかを調べてみます。
2022年の1月~12月のCPIの変化を以下に示します。時間が経過するごとにほぼ上昇傾向にあるのが分かります。
仮に毎月の手取りが30万円として、その手取りをCPIで割った「実質手取り」の変化を示したのが以下のグラフです。
当たり前ですが、CPIが上昇すると実質手取りは減少します。最もCPIが高い12月だと実質手取りは28.8万円です。
毎月手取りが30万円だと年間手取りは360万円です。一方、実質手取りは352万円なので、8万円減ることになります。
「物価が上がる」と聞くとふ~ん、としか聞こえませんが、実際に手取りが8万円減ると聞くとイメージしやすくなります。
「じゃあどうすんの?」という話になりますが、ここは会社に賃上げ求めて騒ぐとか、副業で稼ぐとか、自分で積極的にアクションとるしかないです。
「物価とは何か」は物価を学べる名著。奥が深いです。
「国民の底意地の悪さが、日本経済低迷の元凶」タイトルがかなり刺激的ですが、なかなか考えさせる本。これが正しいなら国民性を変えないと経済は上昇しないことになります。
参考記事: