雑談です。
中国は主要国で唯一GDPプラス成長だったようです。毎日新聞の記事から引用。
中国国家統計局が18日発表した2020年の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質で前年比2・3%増だった。新型コロナウイルスの影響で、6・0%増だった19年からは伸び率が大きく縮小したが、感染の抑え込みにほぼ成功した春以降は経済活動が復調した。感染拡大に歯止めがかからない日米欧とは対照的に、主要国で唯一のプラス成長となる見通しだ。
他の記事だと中国が新型コロナを早期に抑え込んだので、GDPの米中逆転が従来予想の5年ほど早まったという分析もあります。
いや~すごいですね。中国は。
まだまだ国内にコロナ感染者はいるようですが、人口14億人もいる中国が他の先進国に比べてこれだけ感染者を抑えているというのは、私はかなり重く受け入れるべきだと思うんです。
中国は有事に強い、ということを証明したと思います。共産主義の一党独裁なので、習近平が命令すればロックダウンも店の休業も簡単にできる、というのは一理あります。
でも、感染症のような目に見えない敵に立ち向かうのって、それだけでできることではないと思うんですよね。政府と国民の共同作業だと思うんですよ。政府が強権的でも国民が怠惰なら感染は広がるはずなんです。でもそうなっていない。
知り合いの日本人が中国で働いているのですが、市内にコロナ感染者が出たんですよ。そこで市政府が何したのかというと、問答無用で市民全員にPCR検査受けさせたそうです。「例外は認めない。受けろ。以上。」みたいな。
それで数日後には数百万人分のPCR検査キットを用意して、各検査場所にマスクした市民がちゃーんと長蛇の列で並んでいるそうです。こうやって強引だろうがなんだろうが必要なら問答無用でやらせる。
別の知りいはロシアで働いているんですが、中国で大規模なロックダウンをしていてて世界中が大騒ぎしても、ロシア人は全然マスクつけないらしいですからね。政府の体制は似ていても国民が違えばここまで違うのかと思いましたね。
中国政府は自分たちが何をするべきかをよーく理解していると思うんです。人口1,000万以上の都市が10もある中国で感染拡大したら、もう取り返しのつかないことになる。加えて共産党への批判も高まりますからね。ロックダウンしたら経済がどうこうなんて言ってられない。
共産党への批判回避が大きなドライビングフォースになっている気がしますが、結果的に見ればちゃんと拡大防止して国民を守っていると言えますよ。
まさに「やると言ったらやる。やれと言えばやれ。」なんです。マキャベリズム。
確かに武漢で初動対応をミスった感じはあります。あと隠蔽疑惑もありますね。それを差っ引くとしても、その後の対応で確実に結果を出していると思いますよ。
欧米ではマスクをしない権利を主張している団体もいるようですが、習近平はほくそ笑んでいると思いますよ。「この緊急事態にまだマスクをしない権利なんか主張させてるの。プププッ・・・」って ww
客観的にみてもコロナ対応では中国は地位を上げたと思います。脅威が高まったと言えるといえるかもしれません。そしてどんどん対外的に強気に出ていくと思います。「人権・人権って言ってる国が自国の感染拡大を防いで国民を守れないとか。 やるべきことを出来ていない国がどの口で言うんだと ww」
色々と棚に上げているとはいえ、日本含め欧米各国はこう言われたらぐうの音も出ないと思いますよ。鼻出しマスク受験生を失格させるのは良いのか悪いのか、なんて言ってたら一生中国に追いつけないと思いますよ ww ダメなものはダメでルールは厳格にしていかないと。
エマニュエル・トッドの家族形態によれば、中国は外婚制共同体家族。家族にしろ組織にしろ国家にしろ、ボスが一番偉くてその下はフラット。最高指導者がやれと言ったら、構成員はそれに従う。最高指導者には独断の決定権と責任がある。
一方で日本は権威主義家族。ボスの下には多くの序列があって階層的。ボスが「やれ」と言わなくても、その下の「中間管理職」的な人たちがボトムアップで解決を図ろうとしていく。
その代わり責任の所在は曖昧。問題が難しければ難しいほど、ボスが明確な指示を出して責任は自分にあるとハッキリ言わないと、「中間管理職」は戸惑うだけ。
これまで日本では「中間管理職」の頑張りで第1波・第2波はもちこたえていましたが、第3波で頑張りが限界にきているかもしれませんね。