書評

読むとテンション下がる貧乏くさい国。「安いニッポン」

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タイから来たという20歳代の女性3人組に東京ディズニーリゾートを選んだ理由を聞くと、「中国に行くより安いし、それでいて日本はキャストのクオリティーも高いし大満足」と話してくれた。「近くのホテルを予約しても1人合計約2万円かからなかった。日本はいつもコスパがいい」と笑顔で去って行った。・・・

日本のディズニーランドは世界で最も安い水準だという現実。ということは、日本人はさぞやお得感を享受していることだろうー。・・・

妻と幼い2人の娘を連れた日本人男性は「入園料だけでも高いのに、交通費を合わせると1人で1万円以上かかる。食事も飲み物も高いから、家から水筒を持ってきた。」と話す。この日は娘の誕生日で、奮発したという。「しかも、年々高くなってきている気がするし。めったに来られたものじゃない」と苦笑する。・・・

エコノミストは「日本人の所得や生活水準からすると、世界でもっとも安いディズニーランド料金ですら割高にうつる」と指摘する。

私が初めて海外に行ったのが約15年前。某アジアの国でしたが、「日本人=金持ち」という風潮がギリギリまだありました。潮目が変わったのがそれから2~3年経った頃で韓国人が激増、それから数年後は中国人。パナソニックや東芝のデカい看板は消えて、いつのまにかサムスンやLGに。

現地人と話すと「日本人は礼儀正しいが金がなくて貧乏くさい。中国人は偉そうだが、金持ってるから良い客」とのこと。

なんとも悲しい評価ですが、ビジネスの観点から見れば、礼儀正しくて貧乏くさい客と態度がデカいけど金がある客のどちらにリソースを割くかと言えば、間違いなく後者でしょう。友達作りなら話は別かもしれません。

日本の賃金が上がらない理由は、本書とか最近の雑誌で色々書いてるのでそこは割愛。こういう「安い日本」系の本を読んでいて思うのは、あえて汚い言葉を使えば、貧乏くさい客を相手にしてると企業も貧乏くさくなるだけ、な気がします。残念ながら。

そういえば、1年くらい前「日本人お断り」のラーメン屋のニュースが出てましたが、これこそ「貧乏くさい客を相手にして損するパターン」の一例だと思います。この場合は、貧乏くさい上に態度も悪いので最悪なパターンですが・・。

「日本人お断り」の沖縄県石垣市のラーメン店が物議を醸している。日本人観光客の素行の悪さにしびれを切らし、“出禁”にしたところ、「人種差別」などの批判や脅迫も相次いだという。・・・

「(日本人の入店拒否は)昨年の夏から考えていた。日本人観光客を中心に1人1杯のラーメンの注文をお願いしても守ってもらえず、店内に飲み物を持ち込まれたりした。ひどい場合は注文後に返金を求められるなど、目に余る状況だった」と経緯を明かした。

土地柄、クルーズ船を利用した台湾や香港などの外国人観光客が複数で一度に入店することが多く、1人で切り盛りする有馬さんには返金やクレームの対応は大きな負担なのだという。

「安い日本」が止まらないなら、企業は「貧乏くさい客」を見限って、外国人などの「金持ってる客」向けにサービスを展開していくかもしれませんね。

日本の観光資源 (寺社仏閣・伝統工芸・食事 etc)と細かいところまで気が利くホスピタリティは他国と比べても極めて豊富。それだけにもったいない。

 

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