私はよく100円ショップに行くのですが、たまに「100円でこのクオリティか!!」と唸る商品もあります。
100円ショップでの商品が値段の割に安いのは、海外の人件費が安い工場で作ってるからだと思ってましたが、中では国産でも安い物があります。
なんでかな~と思ってたんですが、「スタバではグランデを買え」という本に面白いことが書いてました。
日本製の食器などで、デパートでは1個1000円以上で売っている商品とさほど変わらない商品が、100円ショップで売られていることがあります。なぜ、そんなことが可能になるのでしょうか。
ある商品のコスト構造を分解した例を挙げると、
原材料コスト:50円/個
設備コスト:200円/個
労働コスト:200円/個
その他に梱包、輸送、デパートで売るためのコスト、デパートの利益などを含めると、商品の値段は1000円。
ところが、100円ショップがこの工場に注文するときは、一度にまとまった数量の商品を注文し、完全に買い取ります。しかも、ひとつのデザインの商品だけを、1か月後の納入期限までに製造すればよいといった条件での注文をします。
工場側には、もともと、製造能力に余力があります。デパートの細かな注文に機動的に対応するには、かなり余裕のある製造能力が必要だからです。そのため、何も作らないのに職人に賃金を支払う (職人と設備を遊ばせておく)日もあります。
そのような工場にとって、100円ショップ向けの商品は、1か月のうちでいつ製造してもいいいという条件で作れる商品ですから、遊んでいる設備と職人の有効活用になります。このとき、追加で必要になる製造コストは原材料コスト (1個あたり50円)だけになります。
・・・
だから、100円ショップはこの工場から1個60円の価格で仕入れることが出来て、店頭で1個100円で売ることが出来るのです。
なるほどね~。
職人や設備を遊ばせたくない工場と、いつでもいいから安くつくって欲しいという100円ショップの思惑を一致させた、資源の有効活用ですね。これは知りませんでした。頭イイな ww
「使ってない物の有効活用」って言うのは簡単ですが、探せばいろいろな方法が見つかりそうですね。
参考:
スタバではグランデを買え! 価格と生活の経済学 [ 吉本佳生 ]
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個別最適が全体最適でない例ですな。
需要が一定だとすると、安売りが入ることで生産品の価値が下がる。